日本は人類未曾有の少子高齢化社会だ。高齢化によって様々な社会問題が発生しているが、経営者の高齢化も大きな社会問題の一つだ。
2日に東京商工リサーチが「2020年1-9月、『後継者難』の倒産状況調査」の結果レポートを公表しているが、これによれば、今年1月から9月までの後継者難倒産は前年同期比54.4%増の278件で、前年同期180件の1.5倍を上回り急増している。後継者難倒産は近年、微増傾向で推移してきたが、今年は調査が開始された13年以降で年間最多となる15年の279件を大幅に上回る300件超えが確実なようだ。
今年1月から9月までの全国企業倒産は前年同期2.4%減の6022件と前年同期を下回っている。そのような中で後継者難倒産が急増となった背景についてレポートでは「代表者の高齢化や、新型コロナで事業意欲の低下などが大きい」としている。全倒産に占める後継者難倒産の割合は、13年1~9月が2.1%だったのに対して、20年では4.6%に拡大している。
倒産の要因としては、代表者など経営者の「死亡」が前年同期比21.4%増の119件と最も多く全体の42.8%を占めている。次いで「体調不良」が同57.3%増の96件で構成比34.5%、「高齢」35件、不慮の事故などを含む「その他」が28件の順となっている。代表者などの「死亡」と「体調不良」の合計は215件で、全体の77.3%と後継者難倒産の要因の8割弱を占めている。中小企業では代表者が営業や経理など経営全般を担当することも少なくなく、このため後継者候補も育ちにくい。
産業別では、建設業が前年同期比77.1%増の62件で最多となっており、次いで、飲食業24件を含むサービス業他が13.0%増の52件、卸売業96.0%増の49件、製造業45件、小売業37件と続いている。
新型コロナの影響による先行き不透明感が後継者難問題をさらに深刻なものにしているようだ。(編集担当:久保田雄城)

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