『仮面ライダーオーズ/OOO』や『東京ラブストーリー』、最近では『科捜研の女』に出演するなど、女優・モデルとして活動する高田里穂が11年ぶりの写真集『完成された未完成』(集英社)を発売。グラビア復帰への反響や撮影を通して感じたこと、タイトルに込めた思いなど、「グラビア活動の集大成」と語る1冊について話を聞いた。


【写真】飾らない笑顔、高田里穂の撮りおろしカット【10点】

昨年『週刊プレイボーイ』で11年ぶりにグラビアに出演し、洗練された美しさが話題を集めた高田里穂。今年だけでも『ヤングジャンプ』の表紙を3度飾っている。

「11年前に見てくれていた方が待っていてくれているかも分からないし、今やったとしてもお門違いというか、『誰やねん!』と言われるかもしれないなと思っていたので、こんなにも反響があるとは本当に考えてもいなかったです。グラビアに出てからどんどんとSNSのフォロワーが増えて、本当に多くの方が見てくれているんだなぁと思うとすごく不思議で、感慨深かったですね」

10月31日には、「ありのままの自分」をテーマにした11年ぶりの写真集『完成された未完成』が発売される。地元・福岡久留米市での撮影や、ある程度の露出は高田本人の発案だという。

「お芝居をやってきたということもあるのかもしれないんですけど、これまで本当の自分をあまり見せてこなかったんです。キレイじゃないといけない、いい女性として立ち振る舞わないといけないみたいな、“こうあるべき”という姿でいたというか。だけど、本当の自分はもっと男っぽかったり、のびのびと自由な感じだから(笑)、それをもっと出していきたいなと考えたときに、この写真集ではただキレイな姿を収めるんじゃなくて自分らしさを反映させたいなと思ってお伝えしました」

また、おおまかな部分はカメラマンの熊谷貫氏に任せつつも、写真集の構成にも高田のこだわりや意見は反映されている。

「シャワーで撮影したカットがあるんですけど、正直ここまで露出するつもりはなくて(笑)。でも、ないなと弾くことは簡単だけど、こういう写真が1枚入ることによって深みが出たり、意味合いが変わってくるんですよね。なのであえて最初の方にもってきて、写真集の雰囲気を伝えると同時に、そのあとの露出をすごく自然なものに感じていただけるようにしました」

一方で、1人で作るものではないからこそ、自分でも見たことのない表情を見せられたという。

「自分がこう見せたいと思う写真よりも、人に選んでいただいたものだからこそ面白かったりするし、撮られながら『今いい顔じゃないな』と考えていても写真を見たらそうでもなかったり。
自分の感覚って、案外あてにならないんだなと思ったりしましたね。だからすべての瞬間が無駄じゃないし、自分の決めつけだけで作るのはよくないんだなぁとも感じました」

さらには28歳の誕生日に行われた地元・久留米での撮影。その場所、その日だからこそ収められた表情があった。

「その日の撮影は28歳になったこの心境をどう表現しよう、どう映ればいいんだろうとすごく考えていたと思います。飾った自分を見せたくないし、そのときに感じたことを大事にしながら『誕生日に地元にいる』という意識だけはすごく持っていた気がしますね(笑)」

地元撮影だからこそ、「心なしか顔つきが幼いというか、地元にいたときの自分の表情」と高田自身も驚くほどの素がにじんだ。ほかのロケーションも思い出が詰まっているという。

「浴衣で撮影をした高良大社は芸能の神と言われているので、帰ったら毎回行くようにしているんです。あいにくの天気だったけど久留米の街を一望できるので懐かしかったですね。お気に入りは西鉄電車をバックにしたカット。電車の水色がすごくかわいいので、『ここで撮ったら映えると思うんですよね』と提案しました」

この11年の間にもさまざまな作品に出演し、モデルとしても活躍してきた高田。その経験があったからこそ、撮られる意識も出来上がった作品にも「11年前と比べて雲泥の差」と語るほど大きな変化を感じている。

「当時はまだ15、16歳だったから、スタイルをよく見せることを意識していなかったんですよ。
ただ表情を変えていくだけというか、どう映っているかを理解していなかったので、出来上がった写真を見て『あ、意外といいじゃん』と思うくらいのレベル。でも今は撮られながらどういうふうに映っているかを常に俯瞰で見ているというか、『さっきは笑顔が少なめだったからこのカットはもう少しテンションを上げていこう』とか、意識的に陰から陽まですべての表情を出したいなと思って撮影しています」

写真集の後半では、幼少期の写真とともに高田が書いたコラムも掲載。「文章を書くのは好き」だと話す彼女が撮影後に書き上げた3000字に及ぶ文章は、写真集により深い彩りを加えている。

「小さい頃の写真を載せたいというのは私の意見で、文章はインタビューを想像していたんですけど、担当編集の方からコラムという形でご提案いただいて。なら撮影から時間が経ってから書いた方がもっと面白味のあることが言えるんじゃないかと思って、締切ギリギリに書きました(笑)。

私、文章を書くときってあまり身構えないんです。言葉遣いとかはこれでいいのかなと思って書き直したりしましたけど、本当に思ったことを書いているので、詰まることもなくて。あんまり気が進まないことは、やりたくないことで向いていないことだけど、パパッとやれることは向いているというか、やるべきことなんだなと思っています」

写真集のタイトルは『完成された未完成』。28歳になってnoteにアップした記事のタイトルも「未完成」と、ここまで歩んできた道のりの中で「未完成」という言葉は高田にとって1つのキーワードになっていた。

「『もっとここを埋めたい』『もっとこうしたい』と、私は足りてない部分にばっかり目が行っちゃうんですね。でもこの写真集の撮影を終えた直後に、『私っていつまでも足りてない部分を探しているなぁ』と思ったんです。もちろんそれはこれまでの人生では必要なことだったし、今も未完成ではあるんだけど、これだけ精一杯対峙してきたんだから向き合うことはもう完成されたんじゃないか、とも思って」

それゆえに、『完成された未完成』というタイトルは高田の中でも大きな意味を持つ。


「どれだけ生きていても絶対に未完成で、完璧だと思えることは絶対にない。だったら未完成の部分を追うのはちょっと離れてみて、やりたいことや楽しいこと、伸ばしたい部分に着目してみようと思うんです。そうでないとしんどいですし。それで、のびのびと好きなことを楽しくやっている自分になりたいという気持ち、これまでの日々にありがとうという意味を込めて『完成された未完成』というタイトルになりました」

1つの区切りをつけた彼女は晴れやかな顔で語った。

「今は写真集に収められた写真のように、解放された気分ですね。羽根が生えたんじゃないか思うくらい、どこにでも行けそうな明るい気持ちです」

(取材・文/東海林その子)
▽高田里穂(たかだ・りほ)
1994年8月16日生まれ、福岡県出身。女優・モデルとして活躍しており、代表作には特撮ドラマ『仮面ライダーOOO』(テレビ朝日)などがあげられる。
Twitter:@RihoTakada
Instagram:riho__takada
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