各テレビ局で春ドラマが放送されているが、なかでもおもしろい作品を多く制作しているのがテレビ東京だ。人気シリーズの最新作『孤独のグルメ Season11』をはじめ、鈴木福とあのがW主演を務める『惡の華』などが話題で、ドラマファンから高い支持を集めている。


【関連写真】るなを演じる原菜乃華と『るなしい』原作漫画【2点】

そこで今回は、GWの休み期間中に是非まとめて見てほしい「テレ東ドラマ」を3本、独断と偏見で紹介する。

1本目に紹介するのは、原菜乃華が連ドラ初主演を務めている『るなしい』だ。意志強ナツ子の同名漫画が原作で、主人公が初恋相手を信者ビジネスに陥れていく"宗教純愛サスペンス"。ラブストーリーと宗教が絡み合う、これまでにないストーリーのドラマで話題を集めている。

原が演じるのは、「火神の子」として育てられた女子高生・郷田るな。祖母と営む怪しい鍼灸院で、自らの血を入れたモグサを使い「自己実現」を販売する信者ビジネスを行う主人公だ。いろいろな意味で有名人のるなは、学校で「宗教の人」と呼ばれて孤立し、初回からハードなイジメに遭う様子が描かれている。

そんな陰湿なイジメから救ってくれた成瀬健章/ケンショー(窪塚愛流)にるなは一目惚れするのだが、"神の子"に恋は許されずトラブルに発展する。るなにとって唯一の理解者である幼なじみの石川スバル(本島純政)も巻き込み、大騒動に発展していく。

『るなしい』がおもしろいのは、宗教というきわどいテーマを主題にしながら、原の好演が光り、非常に見やすい点だ。原は、教祖としてのカリスマ性がありながら、純真無垢で子どものような見た目と性格のるなを丁寧に実写化できている。るなのキャラがかわいらしく仕上がっていることで、おかしな言動でも視聴者は受け入れることができてしまう。


例えば、るなはケンショーと両思いになれないと悟ると、信者にして支配しようと考えるのだ。かなり過激な発想の主人公なのだが、原が演じるるなが魅力的で、ストレスなくおかしな行動も楽しく見られてしまう。

今後もさらに、るなの異常行動が増えていくが、視聴者は嫌な気持ちにならずに見ることができるだろう。新感覚の宗教ドラマとして、どんな結末を迎えるのか期待できる作品だ。

次に紹介するのは、地上波連ドラ初主演の宮澤エマが主演を務める『産まない女はダメですか? DINKsのトツキトオカ』。北実知あつきの漫画が原作で、共働きで子どもを意識的に作らない・持たない選択をした「DINKs」をテーマとした作品である。

宮澤が演じる主人公は、将来自分の店を持つことを夢見るフリーの美容師・金沢アサ。毒親に育てられたトラウマを持ち、自分は子どもを産まないと決意した女性だ。そんなアサの切実な思いを知ったうえで、結婚した夫の金沢哲也を浅香航大が演じている。

同ドラマの現段階での見どころは、浅香が演じる哲也の異常行動だ。子どもを持たないことに同意して結婚した哲也だが、実はアサを妊娠させるために避妊具に穴をあけて性生活をしていたことが判明する。そんなことは知らずに予期せぬ妊娠をしたアサは産みたくないと涙ながらに相談するが、哲也は激昂。
この出来事がキッカケで夫婦関係がギクシャクすると、哲也はアサのストーカーとなり後を付け回すようになる。

モラハラの域を超えた異常な行動をする哲也の暴走がすさまじく、アサが子どもを生むのかも含めて展開が気になるドラマとなっている。

そして最後に紹介するのは、演技派の濱田岳が主演を務める『刑事、ふりだしに戻る』だ。同ドラマは、テレ東×アミューズクリエイティブスタジオが共同制作した完全オリジナルWEB漫画を原作としたドラマ化の第4弾。濱田は、とある事件で恋人を亡くして以来やる気を失ったアラフォー刑事・百武誠を演じている。

百武は、主人公ながら冴えない"モブキャラ"で、目立たない性格ゆえ周囲からモブさんと呼ばれている刑事。そんなモブさんが、事件現場で命を落としたことをキッカケに10年前の2016年にタイムリープし、刑事としてのキャリアが始まった「ふりだし」の日に戻るところからドラマはスタートする。

冴えない刑事だったモブさんは、10年前に戻ったことで未来が分かるチート能力を手に入れ大活躍。まだ生きている恋人の命を救う使命もあり、さらに警察組織の闇まで明かしていく新感覚のタイムリープサスペンスとなっている。

ストーリーが複雑でおもしろい『刑事、ふりだしに戻る』だが、なんといっても見どころは濱田岳の演技だ。これまで、名バイプレイヤーとして子役時代から活躍する濱田は、どんな役でも演じられる名優だ。コミカルな演技も得意とし、コメディ要素が強い本作の主演にはピッタリ。
初回から抜群の安定感を見せ、独特な世界観の作品を盛り上げている。

また、モブさんの恋人・佐伯美咲を石井杏奈、同期の刑事を鈴木伸之と主演クラスが演じ、板谷由夏生瀬勝久戸田恵子ら豪華なベテランの演技派が勢ぞろいなのも魅力。どんなストーリーになっていくのか予想できないところも良く、おすすめできるドラマとなっている。

ここまで紹介した「テレ東ドラマ」3作品は、TVerをはじめ見逃し配信サービスで見られるので、未視聴の諸氏は黄金週間を利用してぜひ追いかけてほしい。

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