株式会社大黒屋は、6月20日より、グローバル決済プラットフォーム「Stripe」を導入し、新たにグローバル市場の開拓に着手することを発表した。
「Stripe」は2011年より企業向けに提供されているグローバル・ファイナンシャル・プラットフォーム。
サンフランシスコとダブリンに本社を持つStripe社は、インターネットのGDPを拡大することを使命に掲げており、2024年にはStripeを利用したビジネスの総決済額は1.4兆ドル(約210兆円)を超え、世界のGDPの約1.3%にも相当している。
大黒屋は中古ブランド品二次流通事業者として日本初となる本サービスの本格導入を通じて、20カ国以上からのグローバル販売を実現していくという。
・Stripe導入によるメリットと大黒屋としての今後の展開
■ローカライズされた決済を可能に
ユーザーは価格と支払いを好みの言語や通貨で確認でき、決済は引続き日本円で行われる。
■世界的な信頼の獲得
Stripeのセキュリティとブランド認知度により、購入者の懸念と不安を軽減し、取引におけるグローバルな信頼を獲得する。
■シームレスな決済
モバイルウォレットと自動入力決済オプションに最適化された決済を実現。
■日本限定在庫へのアクセス
再販業者、プロキシ、サードパーティの購入サービスは不要であり、ユーザーはStripeを通じて大黒屋から直接購入できる。
■透明性の高いコスト
税金、送料等を事前に表示できるため、配送時の手間や確認作業を軽減できる。
■国を横断した直接的な取引
国ごとに分断されたサイトやブランドの混乱はなく、公式グローバルストアは1つだけ。.us/.eu/.cn/.krの各バージョンを個別に操作する必要はなく、単一のグローバルストアで、一貫した価格設定を実現。
■リアルタイムの注文確認
即時の確認メールと追跡機能の統合により、リアルタイムの注文確認を実現。
■グローバル配送サポート
エンドツーエンドの配送状況が可視化される国際的な配送業者との連携を実現する。
■高い安全性
安全な決済取引、明快なサポート管理、そしてStripe によるコンプライアンス対応と不正防止機能を備えた越境決済により、高い安全性を担保。

大黒屋では、Stripe導入によるこれらのメリットを駆使し、国内市場に加え、新たに海外市場の拡大を図っていく。在庫全体を制限なくグローバルに利用できるようにし、国境をまたいで大黒屋の認知度を高めていく方針だ。具体的には、新たにオーストラリア、ブラジル、カナダ、香港、インド、インドネシア、ケニア、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、フィリピン、サウジアラビア、シンガポール、南アフリカ、スイス、タイ、アラブ首長国連邦、英国、米国、日本などを含めた20カ国以上からのグローバル販売を実現することを目指す。
試算として海外顧客からの新規年間粗収益は2億2,500万~4億5,000万円(約145万~290万米ドル)を見込んでいる。コンバージョン率の向上とカート放棄率の減少も想定され、年間3,000万~1億円(約19万~65万米ドル)の追加利益が見込まれるとのことで、今後の展開に注目だ。