2021年5月31日(月)~6月2日(水)、千葉県・一宮海岸で行われたJPSAツアー開幕戦「さわかみチャレンジシリーズ一宮プロ -Challenge I-」。昨年に続き脇田紗良がウィメンズクラスで優勝、稲葉玲王がメンズクラスで初優勝した。
大会リポート
c) JAPAN PRO SURFING ASSOCIATION波のサイズはムネ~カタ、弱いオンショア(3m/s)により海面を乱された状態でスタートした大会最終日。
ショートボード・ウィメンズクラス決勝は脇田紗良と川合美乃里で争われた。
脇田は昨年のJPSA「さわかみチャレンジシリーズ 鴨川」で優勝、そして川合は同大会で3位入りした実力者。強者同士の対決だけに、ヒートは接戦となった。
前半、川合が5.00ptをマークし、試合をリード。波が落ち着き、そのまま硬直状態が続くかに思われたが、終盤、ワンマニューバーで5.43ptをスコアした脇田が川合を逆転。0.49pt差で優勝をもぎとった。

「前回の反省を生かして、焦らずに技を1発入れるようにした」と脇田。「思っていた波に乗れなくて、心臓がバクバクしました。今も続いています」と話しながらも、終始笑顔を絶やすことはなかった。
脇田紗良




川合美乃里



メンズクラス決勝は、脇田紗良の兄である脇田泰地と、千葉をホームとする稲葉玲王の対決。期せずしてサーフチーム「MOBB」メンバー同士で優勝を争うこととなった。
ヒート前半、脇田・稲葉ともに大きなマニューバーを描くライディングを連発。
一方、稲葉はオープニングウェーブから高さのあるバックサイドリップを決め、6.50ptをスコア。さらに最終ライディングで繰り出した3マニューバーで8.10ptを叩き出し大逆転。合計14.60ptでJPSA初優勝を飾った。

試合中には脇田と言葉を交わすなど、非常にリラックスした姿を見せていた稲葉。「(優勝は)やっとという感じで、よかったです」とコメントした。
脇田について聞かれると、「流れが泰地にあったので諦めかけていたんですが、そこは(僕に)神様がついてましたね。弟みたいな存在の泰地と、ファイナルで試合できたのが最高です」と笑顔を見せた。
稲葉玲王




脇田泰地



昨年と同様に、感染防止策を万全にして行われたJPSA開幕戦。8月20日(金)~8月22日(日)に新島・羽伏浦海岸で行われる次回大会『新島プロ』に向けて、さらにその勢いは加速していくだろう。
※2021年「さわかみ Japan Pro Surfing Tour」の全5戦中、上位4戦のポイント合計で年間ランキングおよびグランドチャンピオンが決定。