10月18日~21日、千葉県鴨川市・東条海岸(マルキポイント)で行われたJPSAツアー第4戦「ムラサキ鴨川オープン」。メンズクラスで伊東李安琉(いとう・りある)、ウィメンズクラスで川合美乃里(かわい・みのり)が優勝した。
大会リポート
大会会場(10月20日) c) JAPAN PRO SURFING ASSOCIATION女子クラス、川合が執念のV
波のサイズはコシ~ハラ。インサイドにかけてダンパー気味なブレイク。弱いサイドオフショアの吹く晴れ模様のなか、男女決勝がスタート。
ウィメンズクラス決勝は、アマチュアの全日本大会で4連覇の偉業をなした中塩佳那、対するは、昨年鴨川で行われたJPSA特別戦で3位の実力を持つ川合美乃里のカード。



潮の上げ込みで波数が少なくなったマルキポイント。点数を出せる波の見極めが勝敗を決めるカギとなった。
序盤にコシサイズの波をライト方向にテイクオフすると軽くトリミング。波との調子を合わせると、フィンを抜いたフロントサイドリップ1発で4.00ptをスコア。続いてバックハンドで深いボトムターンからの垂直リップを披露し、4.83pt。いずれもワンマニューバーではあるが、勢いのあるライディングで試合をリードした。
一方、試合時間25分のなか、終盤まで波に恵まれなかった川合。「どの波に乗ればいいんだろう」。
転機は残り9分だった。ライト方向にテイクオフすると、深いボトムターンからトップへ。スプレーを飛ばすオフ・ザ・リップを見せると、5.00ptをマーク。逆転に必要なポイントを5.90ptから3.83ptに縮めた。




波数が少ないなか、さらにダメ押しで3.93ptをスコアした川合が逆転。残すところ2分、中塩がバックサイドで猛追をかけるも3.77pt。そのまま川合が逃げ切った。
「ファンの皆さま応援ありがとうございました。11月に愛知県田原で最終戦があるので、それに向けて頑張っていこうと思うので、これからも応援よろしくお願いします」(川合)

男子伊東、「余裕」の初優勝
メンズクラス決勝は、関西出身プロサーファー“西三兄弟”の次男・西慶司郎と宮崎出身の若手サーファー伊東李安琉。
この決勝でブーストをかけたのは、25分間に12本もの波にテイクオフ伊東。前半に5点台を2本出し、堂に入ったサーフィンを見せつけた。
勝敗を分けたのは残り7分。




はやく崩れてくる波を浮力のあるボードで無理やり攻略しようとした西に対し、伊東は形の整ったサイズの大きい波をチョイスし、ピンポイントに技をヒットさせた。スピードはあったがスムーズさに欠けたことが西の敗因となったか。
「あまり緊張はなかったです」と答えた伊東。コロナ下で試合が相次いで中止といなるなか、地元宮崎での練習とトレーニングが功を奏した。

JPSAショートボード最終戦「さわかみチャレンジシリーズ ALL JAPAN 田原プロ -Challenge III-」の舞台は、愛知県田原市伊良湖 赤西海岸(ロコポイント)。11月15日~11月17日にかけて行われる。
大会結果
ウィメンズクラス
1位:川合 美乃里 (8.93pt) 獲得賞金29万円
2位:中塩 佳那 (8.83pt)
3位:松岡 亜音、橋本 恋(同率)
メンズクラス
1位:伊東 李安琉 (12.86pt) 獲得賞金85万円
2位:西 慶司郎 (10.00pt)
3位:小林 桂、大橋 海人(同率)
プロ合格者
男子
松本 浬空、矢作 紋乃丞、石井 天使、岡野 漣、佐藤 利希、福井 滉東、永田 理人
The post 初Vの伊東李安琉、「余裕」の試合運び JPSAツアー第4戦『ムラサキ鴨川オープン』 first appeared on FINEPLAY.