11月18日~19日、愛知県田原市伊良湖 赤西海岸(ロコポイント)・大石海岸(ロングビーチ)で行われたJPSAロングボードツアー最終戦『さわかみチャレンジシリーズALL JAPAN 田原プロ -Challenge III-』。

優勝したメンズクラスの塚本将也(つかもと・まさや)とウィメンズクラスの田岡なつみが年間王者に輝いた。

ルーキー・オブ・ザ・イヤーは菊池里騎(きくち・りき)と井上楓(いのうえ・かえで)に決定。以下、大会リポート。

偉業のツアー全優勝。田岡なつみの勢い止まらず

弱いオフショアと満ち潮の影響により、波はマッシーなコシ~ハラサイズ。ロングボード向けの恵まれたコンディションのなか、決勝ラウンドがスタートした。

女子決勝はツアーランキング2位の吉川広夏、1位の田岡なつみ、ルーキーの井上楓、伊良湖ロコの岡村頼子の4人。ここで田岡が3位内に入るとグランドチャンピオン(年間王者)が決定する、瀬戸際の25分間だ。

1本目、田岡がライト方向の波にテイクオフ。ハングテンからカットバックを入れて、際どく掘れたセクションでハングファイブに移行。さらにフィニッシュでロールインし、8.33ptをスコア。リスクを負ったライディングで高得点を得た。

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田岡のハングテン c) JAPAN PRO SURFING ASSOCIATION
塚本将也と田岡なつみが年間王者に JPSAロングボードツアー最終戦『さわかみCS ALL JAPAN 田原プロ』
カットバック c) JAPAN PRO SURFING ASSOCIATION
塚本将也と田岡なつみが年間王者に JPSAロングボードツアー最終戦『さわかみCS ALL JAPAN 田原プロ』
掘れたセクションでハングファイブ c) JAPAN PRO SURFING ASSOCIATION

しかしこれ以降、パタッと波に乗らなくなる田岡。


この機を逃さず、吉川と岡村が追い上げにかかった。

長いハングファイブを見せた吉川が合計9.47pt(5.40pt/4.07pt)で2位へ。岡村が地元の利を生かしたライディングで合計11.74pt(6.17pt/5.57pt)で1位へ上った。

塚本将也と田岡なつみが年間王者に JPSAロングボードツアー最終戦『さわかみCS ALL JAPAN 田原プロ』
吉川のハングファイブ c) JAPAN PRO SURFING ASSOCIATION

3位に引き落とされても、微動だにせず波を待つ田岡。突如ボードを反転させると、セットの大波にテイクオフした。

アウトからインサイドまでの長いレンジ。ハンズアップして上体を反らせる「ソールアーチ」のハングファイブから、ハングテン。さらに後ろで手をクロス——。

海外仕込みの優雅なライディングスタイルで、合計15.83pt(8.33pt/7.50pt)をスコアした田岡が優勝に輝いた。

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ライディング映像↑

欠場した第4戦を除き、全試合で優勝、なおかつ途中ヒートも全て1位通過した田岡なつみ。試合後のインタビューでライディングについて聞かれると、コロナ期間中に起きた心境の変化について語った。

塚本将也と田岡なつみが年間王者に JPSAロングボードツアー最終戦『さわかみCS ALL JAPAN 田原プロ』
田岡なつみ c) JAPAN PRO SURFING ASSOCIATION

「なかなか試合ができないなかで、『競技ではなく、パフォーマンスをみんなに見てもらおう』と考えて、“見せるサーフィン”をするように心がけました。

海外遠征の際に海外選手のサーフィンを見て自分のライディングの参考にしたので、それをJPSAの最終戦で発揮できてよかったです」

男子では塚本将也が優勝

男子決勝は岡部祐司、尾頭信弘と、準決勝で浜瀬海を下した井上鷹、塚本将也の4人。アグレッシブなサーフィンを見せる井上と、ノーズライディングに定評のある塚本の一騎打ちが展開された。

塚本将也と田岡なつみが年間王者に JPSAロングボードツアー最終戦『さわかみCS ALL JAPAN 田原プロ』
綺麗なノーズさばきを見せた塚本将也 c) JAPAN PRO SURFING ASSOCIATION
塚本将也と田岡なつみが年間王者に JPSAロングボードツアー最終戦『さわかみCS ALL JAPAN 田原プロ』
塚本将也 c) JAPAN PRO SURFING ASSOCIATION

序盤、ハングテンとハングファイブを交互に繰り出した塚本が合計12.53pt(7.00pt/5.53pt)をスコア。その背中を追いかける井上は合計9.27pt(5.80pt/3.47pt)。逆転に必要なスコアは6.74pt。

後半、井上がノーズとマニューバーで攻めるも、4.60pt。満ち潮の影響で波数にも恵まれず、塚本に優勝を許す結果となった。

塚本将也と田岡なつみが年間王者に JPSAロングボードツアー最終戦『さわかみCS ALL JAPAN 田原プロ』
塚本将也 c) JAPAN PRO SURFING ASSOCIATION

自身初となるグランドチャンピオンを獲得した塚本。しかし調子は崩さず、いつもの飄々とした様子でインタビューに応じた。

「(優勝できて)とりあえず一安心しました。(グランドチャンピオンについては)初ですが、プラン通りにここまで来れたかなと。また次も頑張るんで応援よろしくお願いします」

JPSAツアー年間王者と新人王者が決定

開催中止となった第2戦『新島プロ』を含め、全5戦のロングボードツアーが今大会で終了し、グランドチャンピオンとルーキー・オブ・ザ・イヤーが男女ともに決定した。

男子のグランドチャンピオンは、今大会で優勝した塚本将也。ルーキー・オブ・ザ・イヤーは菊池里騎。

女子のグランドチャンピオンは、今大会で優勝した田岡なつみ。ルーキー・オブ・ザ・イヤーは井上楓となった。

男子グランドチャンピオン(年間王者)塚本 将也男子ルーキー・オブ・ザ・イヤー(新人王者)菊池 里騎男子さわかみシリーズチャンピオン塚本 将也女子グランドチャンピオン(年間王者)田岡 なつみ女子ルーキー・オブ・ザ・イヤー(新人王者)井上 楓女子さわかみシリーズチャンピオン田岡 なつみ

選手コメント(Instagram)

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井上楓https://www.instagram.com/p/CWfghYmvmWf/?utm_source=ig_web_copy_link菊池里騎 View this post on Instagram

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