日経平均は小幅続伸。4日の米株式市場でNYダウは続伸し、連日で史上最高値を更新。
新型コロナウイルス変異株「オミクロン型」感染収束に伴う景気回復を期待した買いが相場をけん引。一方、長期金利の先高観が嫌気されたハイテク株は売られ、ナスダック総合指数は大幅反落。米ハイテク株安が重しとなり、日経平均は12.99円安と小反落でスタート。ただ、円安・ドル高も追い風に自動車関連など割高感の乏しい景気敏感株への買いが下値を支え、前場中頃には一時29388.16円(+86.37円)まで上昇。米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録の公表直前ということもあり、その後は前日終値近辺での一進一退が続いたが、引けにかけては強含み、結局、小幅続伸で終えた。

 大引けの日経平均は前日比30.37円高の29332.16円となった。
東証1部の売買高は12億5972万株、売買代金は3兆1333億円だった。セクターでは保険業、非鉄金属、輸送用機器などが上昇率上位に並んだ一方、精密機器、サービス業、医薬品などが下落率上位に並んだ。東証1部の値上がり銘柄は全体の46%、対して値下がり銘柄は49%となった。

 個別では、トヨタ自とデンソーが連日で上場来高値を更新し、マツダ日産自も大幅に上昇。川崎汽船が大幅続伸となり、郵船も買われた。そのほか、ソニーG、日立製などのTOPIXコア30の主力株のほか、三菱UFJ、東京海上HD、三菱商事、JFEHD、コマツなど景気敏感株を中心に主力株が大幅高。
村田製、太陽誘電、ファナックなどのハイテク株の一角も買われた。資本・業務提携先のデンソーの株価上昇が刺激材料となったイーソルはストップ高まで買い進まれて東証1部上昇率トップとなり、国内証券が目標株価を引き上げたマルマエも上位に顔を出した。

 一方、ハイテク株には売りが広がり、レーザーテック、東エレク、ソフトバンクG、三井ハイテクが下落。また、エムスリー、HOYA、ベイカレント、ファーストリテ、リクルートHD、任天堂、信越化学、ZHDなど値がさ株やグロース(成長)株の下落が目立った。東証1部下落率上位にはJMDC、SHIFT、メドピア、LITALICO、Sansan、ベネフィット・ワンなどの株価バリュエーションが特に高いグロース銘柄が並んだ。そのほか、投資判断の格下げを受けたマネーフォワードやシスメックスも下落率上位に並んだ。