日経平均は反落。
12月1日の米株式市場でNYダウは461.68ドル安(-1.33%)と大幅続落。世界保健機関(WHO)の主任科学者が新型コロナのオミクロン変異株について、ワクチンで重症化を防げる公算大との考えを示したため不安が緩和し、寄り付き後上昇、NYダウは一時500ドル超上昇する場面があった。しかし、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が量的緩和縮小(テーパリング)を早める可能性を再表明し上げ幅を縮小。引けにかけては、米国内で初のオミクロン株感染が確認されたことで、投資家心理が悪化し大きく下落に転じた。ハイテク株にも売りが広がり、一時1.8%程上昇していたナスダック総合指数も結局-1.82%と大幅下落に転じた。
米株安の流れを引き継ぎ、本日の日経平均は219.42円安の27716.20円でスタート。値ごろ感からの押し目買いが入り、寄り付き直後から下げ渋ると一時はプラス圏に浮上する場面も見られた。しかし、上昇転換したと同時に買い戻し一巡感が出てそこからは一転して売り優勢。寄り付き直後の水準まで戻すと、その後は一進一退の展開が続いたが、前引けにかけては下げ足を速め、一時は27644.96円まで下げた。
個別では、ソフトバンクGが5%を超える急落となっており、レーザーテック、アドバンテスト、ソニーG、村田製、太陽誘電、イビデン、TDK、HOYA、エムスリーなど、ハイテク株やグロース株での下げが目立つ。
一方、外資証券による業界投資判断「強気」の再強調を受け、郵船、商船三井、川崎汽船の海運株が軒並み急伸。三菱UFJ、三井住友、東京海上HDなど金融株が上昇し、任天堂、リクルートHD、ダイキンなども買われた。
セクターでは鉱業、情報・通信業、その他金融業などが下落率上位となっている一方、海運業、電気・ガス業、倉庫・運輸関連業などが上昇率上位となっている。東証1部の値下がり銘柄は全体の52%、対して値上がり銘柄は43%となっている。
値下がり寄与トップはソフトバンクGとなり1銘柄で日経平均を約68円押し下げた。同2位は東エレクとなり、TDK、アドバンテス、ソニーGなどがつづいた。
一方、値上がり寄与トップはダイキンとなり1銘柄で日経平均を約15円押し上げた。同2位はアステラス製薬となり、バンナムHD、エーザイ、コナミHDなどがつづいた。
*11:30現在
日経平均株価 27750.67(-184.95)
値上がり銘柄数 81(寄与度+80.36)
値下がり銘柄数 139(寄与度-265.31)
変わらず銘柄数 5
○値上がり上位銘柄
コード 銘柄 直近価格 前日比 寄与度
ダイキン 24620 435 +15.33
アステラス薬 1794 39 +6.87
バンナムHD 9103 163 +5.74
エーザイ 6917 137 +4.83
コナミHD 6030 80 +2.82
任天堂 51450 780 +2.75
ブリヂストン 4694 72 +2.54
中外薬 3658 24 +2.54
日本ハム 3940 135 +2.38
花王 5767 66 +2.33
カシオ 1542 58 +2.04
協和キリン 3290 55 +1.94
伊藤忠 3354 53 +1.87
7&iHD 4646 52 +1.83
商船三井 7190 460 +1.62
川崎船 5310 425 +1.50
安川電 5300 40 +1.41
郵船 7980 390 +1.37
ネクソン 2243 16 +1.13
第一三共 2845 10.5 +1.11
○値下がり上位銘柄
コード 銘柄 直近価格 前日比 寄与度
ソフトバンクG 5575 -325 -68.73
東エレク 59350 -580 -20.44
TDK 4355 -175 -18.50
アドバンテ 9880 -170 -11.98
ソニーG 13570 -325 -11.45
エムスリー 5855 -135 -11.42
テルモ 4568 -55 -7.75
富士フイルム 8909 -152 -5.36
太陽誘電 6190 -140 -4.93
オリンパス 2485.5 -34 -4.79
NTTデータ 2338 -27 -4.76
日産化学 6380 -130 -4.58
塩野義 7700 -121 -4.26
日東電 7850 -120 -4.23
村田製 8303 -124 -3.50
デンソー 8394 -94 -3.31
キヤノン 2483 -58.5 -3.09
トヨタ 2030 -15.5 -2.73
横河電 2080 -75 -2.64
電通G 3545 -75 -2.64