レビュー

様々なタイムマネジメント本がある中で、本書はとりわけ「集中力」に注目した一冊だ。同じ作業でも、10分ほどでスルッと片付けられる時と、ダラダラと30分以上かかってしまう時がある。

その差を分けるのが集中力である。本書では、科学的なアプローチを取り入れながら、「いかに集中状態に入り、短時間で成果を出すか」を教えてくれる。
著者はサンフランシスコ在住で、コーチングスクールを運営する吉川ゆりさん。大阪大学人間科学部で心理学や行動学を学んだ後、米国の大学院へ留学。卒業後はメガバンクなど、米国の金融業界でキャリアを積んできた。
ハードワークとキャリアアップが当然とされる環境の中で、「自分が本当に望む人生を送るにはどうすればいいのか」と葛藤した末にたどりついたのが、「集中力」を軸にしたタイムマネジメントである。仕事で高い成果を出すことと、自分の時間を両立させるには、1日24時間という限られた時間を有効に活用することが不可欠だ。同じ時間でも、集中力を発揮すれば効率は何倍にも高まり、自由な時間を生み出すことができる。
本書では、そのノウハウが「仕組み」としてわかりやすく提示されている。また、「フロー」と呼ばれる高い集中状態に入る方法や、集中力を最大限に発揮できる理想の1日のスケジュールなど、知りたい内容が網羅されている。
「時間が足りない」「仕事がなかなか終わらない」と感じている人は、ぜひ本書の「仕組み」を一つでも試してみてほしい。その効果をすぐに実感できるはずだ。

本書の要点

・「集中力」があると、短時間で大きな成果を出すことができる。集中力は誰でも身につけられ、年齢を重ねても伸ばすことができる。
・1日の中には集中しやすい時間帯と、疲れて集中力が落ちる時間帯がある。集中力の高まる時間帯には脳の負荷の高いタスク(ディープワーク)を行うといい。一般的には午前中がベストである。
・無我夢中で何かに没頭している状態を「フロー」と呼ぶ。フロー状態に入ると、作業効率が劇的に上がる。
・1回のフローは90分~120分がベストである。その後はしっかり休んで、脳と体を回復させよう。



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