回を重ねるごとに「三瓶先生」に夢中になる視聴者が増えそうな気配だ。杉咲花(26)主演の連ドラ「アンメット-ある脳外科医の日記-」(カンテレ・フジテレビ系=月曜夜10時)の話で、三瓶先生を演じているのは若葉竜也(34)である。


「アンメット」は記憶障がいの脳外科医ミヤビ(杉咲)が主人公の医療ヒューマンドラマ。三瓶先生は、ミヤビの同僚の脳外科医で、ミヤビと過去に関わりがある人物という設定だ。初回放送後から《三瓶先生に沼りそう》《三瓶先生がカッコよすぎるから、アンメットは最後まで見る》などと、主演の杉咲より若葉目当ての書き込みがとにかく目立っている。


「竜也と書いて『りゅうや』。たつや、ではないんですよね」と話すのは、芸能ライターでドラマウオッチャーの山下真夏氏。2016年に放送された貫地谷しほり(38)主演の連ドラ「女くどき飯」シーズン2(MBS・TBS系)に出演した若葉を見た瞬間から、その存在感に引きつけられたという。

若葉は、愛想はないが、アンニュイな雰囲気が女心をくすぐるダメンズ系ミュージシャンという役だった。


「とにかく無愛想な役柄で、今でも鮮明に思い出せる演技でした。若葉さんって、《学生時代にクラスにいたら、とにかく気になって常にチラチラ見ちゃう男子》と表現すればいいのか……何を考えているか分からないのに、突然、距離感を近く接してくる。かと思えば、もうプイッと離れていって戻ってこない。そんな雰囲気があるんですよね。これはまあ……多くの人が沼って当然かも」(前出の山下真夏氏)


■「チビ玉三兄弟」で人気


 若葉は大衆演劇出身で、「チビ玉三兄弟」として人気子役だった。

自身は幼い頃から舞台に立つ環境に居心地の悪さを感じていたようだが、当時の舞台を見たある大衆演劇ファンの女性ライターは「兄弟の中では一番目立っていたし、踊りも芝居もまだ小さいのに天才的だった」と明かす。現在の若葉の活躍は「さもありなん」と感じているという。


「三瓶先生役に《若葉さんを考えている》とドラマのプロデューサーから聞いた主演の杉咲さんは、若葉さんに電話で《やるよね》と直接オファーしたというのは知られた話。それができたのも、杉咲さんと若葉さんは今回で4本目の共演となる間柄で、信頼関係が出来上がっているから。とはいえ、共演映画『市子』ともNHK朝ドラ『おちょやん』とも違う空気感が『アンメット』に流れているのは、さすが演技派の2人のなせる技だなと」(映画配給会社関係者)


 ネット上には《三瓶先生が時折愛情を隠し切れない表情でミヤビちゃんを見つめるの、たまらない》なんてテンション高めの書き込みも少なくない。2人の脳外科医の今後に視聴者も注目しているようだ。


「《医療モノに恋愛要素を絡めるな》という批判的な声が出ることはよくありますが、『アンメット』はむしろその展開を視聴者もドキドキとして待っている。それも杉咲さんと若葉さんの息が合った芝居が見ていて心地いいからでしょうね。今作で若葉竜也という役者はいかに魅力的かというのが広く知れ渡った。どんなドラマや映画に出ていてもつい目で追ってしまう、不思議な魅力を持つ俳優さんです」(前出の山下真夏氏)


 レビューサービス「Filmarks」ドラマでの「アンメット」の評価は、5点満点で4.1(24日現在)。ちょっとした社会現象にもなった1月期の連ドラ「不適切にもほどがある!」(TBS系)が4.2であることを考えれば、いかにドラマ好きの評価が高いかが分かる。まだ2話までの放送ながら人気キャラとなりつつある、若葉の「三瓶先生」。

ここが着火点となって「アンメット」人気も燃え上がるかもしれない。