【スージー鈴木のゼロからぜんぶ聴くビートルズ】#50
特別編「5人目のビートルズ~ブライアン・エプスタイン」①
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特別編「5人目のビートルズ」、ジョージ・マーティンに続くのは初期~中期ビートルズのマネジャーだったブライアン・エプスタイン。
本棚の奥の奥にあったレイ・コールマン『ビートルズをつくった男──ブライアン・エプスタイン』(新潮文庫)の裏表紙にはこう書かれている。
──彼の名はブライアン・エプスタイン。その名が示す通りユダヤ人であり、元俳優志望であり、またホモセクシュアルでもあった。その彼がいかにしてビートルズを作り上げたのか。
彼については、このような背景が、必要以上にスキャンダラスに描かれている気がする。そこで、ここはひとつ冷静にビートルズの成功に寄与した彼ならではの功績を整理してみたい。
まず1つは、ビートルズのルックスのマネジメントだ。先の本には、初期ビートルズのトレードマークとなった襟なしジャケットを、ブライアン自身が考案するシーンがある。リバプールの悪ガキを、あれほどまでに可愛らしく仕立て上げたことが、のちの人気爆発にどれほど寄与したことだろうか。
音楽面では、自らが見いだした4人を、ジョージ・マーティンに紹介したこと。このあたりは先の本だけでなく、昨年の映画『ブライアン・エプスタイン 世界最高のバンドを育てた男』でも語られていた。
そして、地味ながら大きいと思うのは、初期ビートルズのドラマーだったピート・ベストをクビにしたことだ(このシーンも映画の中にあった)。
ジョージ・マーティンがピートのドラムスを嫌う。
でもまぁ、最大最良最強の功績は、何といってもビートルズを見つけたことだろう。
1961年、ビル・ハリーという男がリバプールで「マージー・ビート」という新聞を発行。レコードなどを売る店舗を経営していたブライアンがそれを仕入れる。そして……先の本から引用。
──エプスタインは「マージー・ビート」の内容にも売れ行きにも強い興味をそそられ、その中で頻繁に取り上げられているビートルズという連中は、どこへ行けば見られるのかとたずねた。ハリーは、彼らがキャヴァーンという地元の地下クラブにレギュラー出演していることを教えた。
すべてはここから始まったのだ。 (この項つづく)
▽スージー鈴木(音楽評論家) 1966年、大阪府東大阪市生まれ。昭和歌謡から最新ヒット曲まで幅広いジャンルの楽曲を、社会的な視点からも読み解く。

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