高市首相が18日、ついに補正予算案の編成を表明した。新年度が始まって1カ月で異例の早さだが、ガソリン補助の財源枯渇が迫っているうえ、夏場の電気・ガス補助もやろうとしている。
補正予算が必要になるのは火を見るより明らかなのに、高市首相は今月11日の国会答弁でも「現時点で補正予算案は必要ない」と言い張っていた。それが18日はこう発言。
「国民の暮らしに支障が生じないよう、必要に応じてタイムリーに対応する」
「補正予算の編成を含め、資金面の手当てを検討するよう連休前には事務方に指示した」
連休前? 負け惜しみか。「補正編成は必至」が与野党多数の認識だった。追い込まれたのは高市首相が意固地になった結果だ。対応が遅すぎる。
2月28日に米国とイスラエルがイランに軍事攻撃を仕掛け、ホルムズ海峡が事実上封鎖された3月以降、原油高が日本経済や庶民生活を苦しめている。日銀が発表した4月の国内企業物価指数は対前年比で4.9%も上昇した。ナフサや化学製品などの価格上昇が影響したからだ。
■一段の財政悪化懸念で「トリプル安」リスクも上昇
ナフサショックによる関連企業の倒産・廃業も懸念されている。中小・零細の製造業が直撃を受け、今夏にも倒産ラッシュが始まる可能性があるのだ。
「イラン戦争が始まった後の3月は、まだ新年度予算の審議が行われていた。ハナから年度内成立は難しかったのだから、それを逆手に取って予算案を組み替え、原油高対策の費用を積み増すとか予備費を増やすとかしていれば、もっとタイムリーな対応ができたんじゃないですか」(野党関係者)
実際、野党は本予算成立前に組み替え動議や修正案を提出し、「イラン情勢による国民生活への影響が考慮されていない」(中道改革連合)と批判していた。
「高市首相は予算案の年度内成立にこだわっていたし、本人はできると思っていた。修正したら時間がかかり、国会答弁も必要になるので、やりたくなかった。高市首相は補正ありきではない予算編成改革を掲げています。それも補正をかたくなに拒否していた理由でしょう」(自民党関係者)
今回の補正予算案の規模は数兆円とされるが、現状、メニューは毎度の電気・ガスやガソリン補助という弥縫策。後手後手のうえ無能無策の極みだ。
財源は赤字国債。一段の財政悪化懸念で18日は長期金利が2.8%まで上昇し、円安、株安、債券安となった。トリプル安が続くリスクも高まる。追い込まれた高市首相。自業自得だ。
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ゴネ続けていた高市首相がやっと決断したが、これまでの政府の対応には様々な疑問が…。関連記事【もっと読む】【さらに読む】でも詳しく報じている。





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