サマル島の豊かな自然に囲まれたリゾートのメインダイニング。そこで供される「クリスピー・パタ(Crispy Pata)」は、フィリピンの祝宴を象徴する豪華な一皿だ。
豚のひざ下部分を丸ごと豪快に揚げたこの料理は、その圧倒的な存在感もさることながら、一度食べたら忘れられない食感のコントラストで宿泊客を魅了している。

その他の写真:2026年4月16日撮影

 この料理の最大の特徴は、手間暇をかけた二段階の調理工程にある。まず、豚足をニンニクやタマネギ、ローリエ、粒胡椒などの香辛料とともに、肉が骨から外れそうになるまで数時間かけてじっくりと茹で上げる。その後、しっかりと乾燥させてから高温の油で一気に揚げることで、皮はパフ状に膨らんでスナックのような軽快なカリカリ食感に、中の肉は驚くほどジューシーで柔らかく仕上がる。

 お皿に敷かれたバナナの葉が南国の情緒を演出し、揚げたての熱を優しく受け止めている。添えられた青パパイヤのピクルス「アチャラ(Atchara)」の甘酸っぱさは、脂の乗った肉料理の最高の箸休めとなり、醤油、酢、刻みタマネギ、そしてフィリピンならではの小粒な唐辛子を合わせた特製ソースが、豚肉の旨味をさらに引き立てる。

 リゾートでの穏やかな時間の中で、高カロリーな「背徳の味」を楽しむ贅沢。数人でこの一皿を囲み、冷えたドリンクとともに豪快に味わうひとときは、島での滞在をより鮮やかな記憶として刻んでくれるだろう。
【編集:Eula】
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