中国で、国の暮らしや社会の安定を揺るがす動きが目立っている。外からは強い姿勢を見せているものの、家の中では家具がきしむように、経済や軍事、政治のあちこちで不安が広がり、世界への影響を心配する声も出ている。


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 特に生活に直結するのがエネルギーの問題だ。中国は使う石油の約70%を海外に頼り、そのうち約35%は中東地域からの輸入だ。中東の情勢が不安定になると、まるで水道の元栓が急に締められたように供給が揺らぎ、国内のガソリン価格が一気に上がった。都市部では1リットルが500円を超える例もあり、家計には重い負担となっている。政府は電気自動車の普及を進めてきたが、補助金が減ったことで販売が急に落ち込み、石油の代わりとして期待された役割も果たせなくなっている。

 指導部は外からの情報活動に強い不安を抱いているとされる。友好国の指導者が情報面で揺さぶられた例を見たことで、自国の防衛体制に疑いを持つようになったという。首都では監視カメラを撤去したり、ドローンの飛行や販売を全面的に禁止したりするなど、日常生活にも影響が出るほどの厳しい対策が続いている。まるで家の鍵を何度も確認するように、外部からの干渉を強く恐れている様子がうかがえる。

 軍の内部でも落ち着かない状況が続く。本来7人で運営される最高軍事指導機関は、粛清が相次いだ結果、今は2人しか残っていないとされる。司令官級の人材が次々と排除され、指揮の仕組みは大きく乱れている。
さらに、実戦経験を持つ将校が政治的な理由で失脚したことで、軍全体の経験不足が深刻になっている。有事の際に十分に動けるのか、家族旅行で地図を持つ人が急にいなくなるような不安が広がっている。

 政治の進め方も変わりつつある。以前は複数の意見を踏まえて決めていたが、今は一人の指導者の判断が大きな影響を持つようになった。ルールよりも個人の意向が優先される場面が増え、社会の透明性は薄れている。政府系航空会社の幹部が海外でトラブルを起こした際、現地では権力で押し切ったものの、帰国後に重い処分を受けた例もあり、統治の一貫性が疑われている。こうした状況に不安を感じた富裕層や専門人材が国外へ流れ、国の成長を支える力が弱まっている。

 外交でも、実利より面子を重んじる姿勢が周辺国との関係を悪化させている。協力を呼びかけた直後に相手国を批判する発言をするなど、国内の強い世論に配慮した行動が目立つ。国内の不満を外に向ける狙いがあるとみられるが、経済面では周辺国との協力が欠かせないという矛盾を抱えている。まるで隣人と仲良くしたいのに、つい強い言葉をぶつけてしまうようなちぐはぐさが残る。

 大きな経済規模と軍事力を持つ中国だが、内側では不信と不安が広がり、国の基盤が揺らいでいるとの指摘がある。
指導部の権力維持を最優先する状況がどこまで続くのか、国際社会は冷静に見つめる必要がある。中国は今、世界にとって大きな不確実性の源となっており、経済的な利益だけでなく、国内で進む危機の実態を正しく理解することが求められている。
【編集:af】
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