フィリピン・パンパンガ州アンヘレス市バリバゴ地区の9階建てビル倒壊事故で、生存者の捜索を打ち切り、26日午前から大型重機を投入した「遺体回収(リトリーバル)作戦」へと移行した現地合同救難チームは、20206年5月26日夜までに公式な被害者データを確定させた。

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 現在までに現場から収容されたご遺体(死亡者)は4名、救出・自力脱出者は27名(うち8名が重軽傷で入院中)。
公式な行方不明者は16名に修正された。当初の17名から1人減ったのは、作業員1名が「事故当時は別の場所にいて無事である」と本日自ら当局に連絡してきたためだ。しかし、重機による積層コンクリートの撤去が進むにつれ、今後ご遺体の確認数が急増する恐れが極めて高い。

 がれき撤去が緊迫を極める中、現地主要メディアの追及により、フィリピン建設業界の根深い「闇」が次々と露呈している。

 1. 政府への報告は「わずか9人」――労働者存在そのものの隠蔽実態

 労働雇用省(DOLE)中央ルソン局のジェラルディン・パンリリオ局長が明らかにした追加調査によると、元請け業者「ゴールデン・イヤーズ・コンストラクション」がDOLEに登録していた同現場の建設安全プログラムには、作業員数が「わずか9名」しか記載されていなかった。

 実際には現場に30~40名以上の労働者が寝泊まりし、さらにはその家族や「1~2歳の幼児」までもが公式名簿から完全に排除された状態で違法なブラック環境に置かれていた。これは、法的ベネフィット(社会保険など)の企業負担から逃れるために、業者側が意図的に労働者の存在を隠蔽していた決定的な証拠とみられており、現地では激しい社会的非難が巻き起こっている。

 2. 「パンケーキ最下層」に埋もれた宿舎、重機撤去は長期戦へ

 フィリピン消防局(BFP)の調べによると、行方不明となっている16名の大部分は、崩壊時に2階の仮設宿舎(ベニヤ板を敷いた床)で就寝中だった地方出身の出稼ぎ労働者たちだ。

 しかし、現場は各階のコンクリート床が垂直に潰れて重なり合う最悪の「パンケーキ崩壊」を起こしており、最下層にある宿舎エリアの上には、何重もの分厚いコンクリートスラブが絶望的な重量で積み重なっている。本日午前から油圧ショベルやクレーンが本格稼働したものの、二次崩壊を防ぎながら1枚ずつ破砕・撤去する作業は難航を極めており、現場指揮本部は「宿舎エリアへ到達し、全てのご遺体を回収するにはまだ数日間の長期戦になる」との見通しを示した。

 3. 施主らの刑事告訴へ、国会では遺族への「口封じ」を警戒する声

 行政および政治サイドの動きも急速に風雲を告げている。アンヘレス市のカルメロ・ラザティン2世市長は、未許可で最上階に巨大プールを増築しようとした建物のオーナー、ジャクソン・リム氏と施工業者に対し、刑事告訴に向けた公式の召喚状(Summons)を送達した。


 また、マニラの国会(下院)では本日、ロメオ・モモ議員らが「施工業者やオーナー側が、法的な補償や刑事責任から逃れるため、無知で貧しい地方出身の遺族や負傷労働者に対し、少額の『見舞金』と引き換えに一切の法的追及を行わないとする免責同意書(Quitclaim)への署名を強要する(口封じを行う)可能性が極めて高い」と強く警告。政府が直接介入し、被害者の人権を守るとともに、徹底的な実刑判決を下すよう内務地方政府省(DILG)に要求した。
【編集:Eula】
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