【コラム】それを世界共有の岩礁とするか、中国国土の島とするか…
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フィリピンの海
 「南シナ海判決」というものをご存知だろうか。南シナ海には、大小さまざまな岩がある。岩礁と呼ばれ、そこで人間が生活できるかどうかという点ではできない。潮の流れによっては、海上に存在する時としない時がある岩もある。そういう状態だが、それぞれに名称はついている。名称を付けると言うのは、ある意味、所有権を主張する際に必要だからだ。

その他の写真:フィリピンの港

 「南シナ海」という名前において、その海を自国の所有物とする国は国際法的には認められない。海は、公共のものである。そして、漁業など事業を行う上で、活動範囲を決める基準にあっても(200海里問題等)、激しくその境界を侵害しない限り海は、地球に生きるすべての者のモノである。

 2016年7月オランダ・ハーグの常設仲裁裁判所は、フィリピンの訴状を認め、南シナ海の島々は、中国の所有にはあらずと言う判決を出した。…中国は、公式発表として、この判決を認めないとしている。

 それから5年の月日が過ぎた。兵士が常駐する岩礁に補給物資を載せたフィリピンの輸送船が、中国海警局の船に進路を妨害され、放水を受けた。2021年11月16日のことである。

 「中国には、この海域で自国の法を執行する権利はなく、違法。中国の自制心の無さが、両国間の関係を危険なものにする」とフィリピン外務省は公式に語っている。

 中国では今、漁民までも中国海上常民兵として武装化させている。見た目は、ただの漁船だ。潮の流れによって、たまたまフィリピンの海域に流れ着いてしまったと、捕らわれれば詭弁を使うのだろう。