2023年3月10日、日本の国際緊急援助隊専門家チームが、フィリピンのミンドロ島沖で発生したオイルタンカー転覆事故に対応するため出発する。

その他の写真:提供:国際協力機構(JICA)国際緊急援助隊専門家チーム団結式 2023年3月9日

 事故は、2月28日にフィリピン中部の東ミンドロ州沖で発生。
小型タンカー「プリンセス・エンプレス号」は、ミンドロ島沖東約20キロ地点で転覆した。現場海域には、積載されていた燃料油やディーゼル油が流出しており、東ミンドロ州を始めとする沿岸部では、漁業活動が禁止され、漁村やマングローブ林への油の漂着が確認されるなど、約6万5千人の周辺住民の生活環境に大きな被害が出ている。これまで日本の海上保安庁から能力向上支援を受けてきたフィリピン沿岸警備隊が中心となって油防除作業を実施していた。

 日本政府は、フィリピン政府からの要請を受け、国際緊急援助隊・専門家チームの派遣を決定。同チームは、フィリピン沿岸警備隊に対し、情報の収集・分析を通じた技術的助言、油防除計画の策定支援、油防除オペレーションへの支援などを行う。
【編集:af】