しんと静まり返った会場に羽生の呼吸が響く瞬間

指先や足先まで行き渡る繊細な動きが魅力の羽生結弦。そんな羽生が2026年3月7日~9日に宮城県・セキスイハイムスーパーアリーナにて開催された『東和薬品 presents 羽生結弦 notte stellata 2026』が5月2日(土)放送される。

本作は、東日本大震災から15年、4回目の開催となる、羽生結弦と仲間のスケーターたちが被災地・宮城から"希望"を発信するアイスショー。 今回は、スペシャルゲストに3.11をきっかけに、音楽家である坂本龍一の呼びかけで始まったオーケストラ"東北ユースオーケストラ"を迎え、まさに"希望"を発信するにふさわしい、東北色の色濃いショーが行なわれた。

その冒頭は、暗闇の中で吹き込まれる羽生のナレーションからスタートする。

そこで語られるのは、2011年3月11日、当時16歳だった羽生が体験した未曾有の災害について。建物は崩れ、あらゆるライフラインが止まる中、彼は変わり果てたふるさとの姿を目の当たりにしたという。

そんな中、停電で真っ暗になった空に広がっていたのが満天の星。それを表すかのように観客たちが手にしたペンライトに光が灯り、観客からは「わー!」と驚きの歓声が。

「notte stellata」、羽生結弦が平昌五輪のエキシビションで滑ったプログラムであり、イタリア語で「満天の星」や「星月夜」を意味する言葉が付けられたアイスショーが開幕する。

羽生らしく、スキルフルかつ繊細な身動きと力強さのバランスが絶妙で、会場からは大きな歓声が。途中、今回のステージを共に彩る仲間のスケーターたちも登場し、1曲目のパフォーマンスは終了した。

繊細さと力強さを兼ね備えた羽生結弦らが、未来への希望を表現したアイスショー『東和薬品 presents 羽生結弦 notte stellata 2026』の魅力
仲間と共に生き生きとダンスするシーンも
仲間と共に生き生きとダンスするシーンも

(C)notte stellata

そして、地元・仙台出身の本郷理華や、大学時代を宮城県で過ごした鈴木明子、世界選手権2連覇、欧州選手権7連覇の功績を残すハビエル・フェルナンデスなどが登場。雄大な音楽と共に、スケートリンクを心地よく舞う姿が美しい。

全キャストが出揃ったところで、羽生は改めて挨拶。見上げた空に美しく輝いていた"満天の星"に感じた希望のようなものからインスピレーションを受け「僕たち一人一人が、スケーター一人一人が皆さんにとって、少しでも希望の星であれますように」と公演への思いを語った。

地元・宮城出身の本郷による映画『すずめの戸締まり』の挿入歌『すずめ feat.十明』を用いたショーからスタート。このステージには、震災から15年立った今も絶対に忘れてはいけない、忘れられないこと、葛藤や悲しい気持ちを受け入れ強くなって進んでいく震災から歩んできた道のりを表現。涙と、それでも前を向いて歩んでいくような表情は心を揺さぶるものがある。

この後も、仲間のスケーターらによる"希望"を感じさせるステージが続く中、一際目を引いたのは『notte stellata』ではすっかり恒例となったビオレッタ・アファナシバによるフラフープとスケートの融合。競技では決して見られないコラボレーションで、猫耳をつけたビオレッタが楽しそうに舞う姿は、見ているだけで元気が出ることだろう。

繊細さと力強さを兼ね備えた羽生結弦らが、未来への希望を表現したアイスショー『東和薬品 presents 羽生結弦 notte stellata 2026』の魅力
演出やオーケストラの響きとの融合も美しい
演出やオーケストラの響きとの融合も美しい

(C)notte stellata

今回のショーのメインといえば、やはり3.11をきっかけに、音楽家である坂本龍一の呼びかけで始まったオーケストラ"東北ユースオーケストラ"とスケーターたちとのコラボ。第一部の最後には、坂本龍一の『ハッピー・エンド』の生演奏に合わせて、羽生がパフォーマンス。大胆にもアイスリンクに寝た状態からスタートするステージは、力強さと美しさが共存した様子が魅力的で、主旋律が、木管・弦・ピアノ・金管楽器へと受け継いでいくのが特長的な楽曲とあり、羽生はそれぞれの楽器の音色に合わせて表情を変えていく姿が印象的だった。

さらに、"東北ユースオーケストラ"とのステージは、二部の後半にも。NHK大河ドラマ第52作目で、幕末から明治期にかけて会津藩の砲術師範の娘・山本八重(後の新島八重)の生涯を描いた『八重の桜』と、東日本大震災で甚大な被害を受け再生に向け進んでいく日本の姿を重ね合わせて作った音楽『八重の桜』の演奏に合わせて、羽生結弦が再び登場。

和の要素が時折混ぜられた楽曲に合わせ、羽生が日本の舞踊、そして武闘のような手付きを表しながら滑っていく様子に思わず釘付けになることだろう。

このように羽生、そして共演するスケーターやスペシャルゲストである"東北ユースオーケストラ"の魅力をたっぷりと堪能できる2時間弱。ぜひともアイスショーでしか見られない、彼らの伝えたいメッセージを受け取ってほしい。

繊細さと力強さを兼ね備えた羽生結弦らが、未来への希望を表現したアイスショー『東和薬品 presents 羽生結弦 notte stellata 2026』の魅力
『東和薬品 presents 羽生結弦 notte stellata 2026』
『東和薬品 presents 羽生結弦 notte stellata 2026』

(C)notte stellata

文=於ありさ

放送情報

『東和薬品 presents 羽生結弦 notte stellata 2026』
放送日時:2026年5月2日(土) 11:00~
チャンネル:日テレプラス ドラマ・アニメ・音楽ライブ(スカパー!)
※放送スケジュールは変更になる場合がございます

最新の放送情報はスカパー!公式サイトへ

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