ミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケートペアで日本史上初めて金メダルを獲得した「りくりゅう」こと三浦璃来、木原龍一(木下グループ)組が28日、都内で引退会見に臨んだ。ともに17日に、SNSで引退を発表していた。

三浦は白のジャケットとスカート、木原がグレースーツにネクタイ姿で登場した。三浦のあいさつが始まると、木原がさっそく号泣。三浦が「泣かないで、泣かないで」と笑顔でなぐさめた。

 三浦は冒頭で「引退会見にお越しいただき誠にありがとうございます。私たちは結成当初からたくさんの方に支えていただき、これまで走り抜けることができました。本日は支えていただいた全ての方に感謝と私たちの競技についての思いをお話しできればなというふうに思います」と話した。

 木原は「このたび、引退する決断をいたしました。本当にいつも温かく支えてくださったファンの皆様、本当にペアを結成当初から支えていただいた木下グループの皆様、本当にすごいの皆様方、そしてりくちゃんの支えがあったからだと思います。僕自身、本当に何か特別な力を持ってるスケーターではなかったと思うんですけれども、困った時にいつも助けてくださる方々が僕たちの周りにはいっぱいいました。ありがとうございました」と感謝を伝えた。

 「りくりゅう」は、2度目の出場となったミラノ五輪で2個のメダルを獲得。団体はショートプログラム(SP)、フリーともに出場し、日本の銀メダルに貢献。

個人ではSPでまさかの5位発進となったが、フリーで6・90点差をひっくり返す五輪史上最大の逆転劇で優勝した。日本フィギュアの金メダルは荒川静香(06年トリノ)、羽生結弦(14年ソチ、18年平昌)以来。ペア初のメダルが金メダルだった。

 列島は「りくりゅう」フィーバーに沸いた。帰国後の2月25日、日本記者クラブで会見。3月の世界選手権(プラハ)は出場を辞退し、4月にはアイスショー「スターズ・オン・アイス」で凱旋公演を果たした。天皇、皇后両陛下主催の春の園遊会に出席した今月17日の午前に、今季限りでの現役引退を表明。三浦が「木原選手が引退する時は私も一緒に引退する時」と語っていたように「りくりゅう」として一線を退いた。 

 今後はプロスケーターとして、ペア競技の普及へ挑戦の場を移す。将来的には2人での指導者転向への思いも示しており、日本ペア第一人者の今後に注目が集まる。

 会見には60社、約200人の報道陣が集結。テレ朝、TBS、フジテレビが生中継したほか、ライブ配信も行われた。

 ◆三浦 璃来(みうら・りく)2001年12月17日、兵庫県生まれ。24歳。大阪・向陽台高から中京大卒。スケートは5歳から。15―16年シーズンからペアに転向し、市橋翔哉と組み、19年8月に木原龍一と新ペアを結成。幼少期に空手経験があり、得意技は回し蹴り。趣味はアニメ観賞。146センチ。

 ◆木原 龍一(きはら・りゅういち)1992年8月22日、愛知県生まれ。33歳。中京大卒。4歳からスケートを始め、シングルで2011年世界ジュニア男子代表。

13―14年シーズンからペア転向。五輪は高橋成美と組んで14年ソチ、須崎海羽と18年平昌、三浦璃来と22年北京、26年ミラノ・コルティナに出場。趣味は野球、サッカー。174センチ。

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