「女好きは我が嫡男の証し。実に頼もしいぞ」
なんて源頼朝(演:大泉洋)は言っていましたが、さすがに有力御家人である比企能員(演:佐藤二朗)の娘を愛妾(そばめ)に格下げするには、それなりの大義名分が必要です。
女好きは父譲り?女性に目がない頼家(イメージ)
聞けば、つつじは源為朝(ためとも。頼朝の叔父)の孫娘であり、源氏の血統を受け継いでいるとあれば比企の文句を抑え込めます。
かねて比企氏を警戒していた頼朝はこれ幸いと頼家につつじとの結婚を認めるのでした。
……さて、このつつじのモデルとなっているのは辻殿(つじどの)。通称の「つじ」に一文字加えて「つつじ」と花の名前にしたのですね。とても素敵なネーミングと思います。
そこで今回は北香那さんが演じる“つつじ”こと辻殿の生涯をたどってみましょう。大河ドラマでどのようなアレンジがされるのか、比較して楽しむご参考にどうぞ。
■公暁を生み、頼家の死後に出家する
辻殿は生年不詳、父親は三河源氏の賀茂六郎(かもの ろくろう。足助重長)、母親は為朝の娘と言われています。
賀茂六郎は生年不詳、尾張源氏の一族で三河国賀茂郡足助荘を治めており、河内源氏(頼朝たちの家系)との関係から為朝の娘を娶りました。