「倉田さんは『等身大フィギュアをもらってほしいというファンの人がいて、仕方なくもらって飾っているだけ』と、押しつけられたかのように言いふらしていると複数の人から聞いたことがあります。営業利用がひどく、ますますエスカレートしそうなので事実は違うとSNSにアップしたのです」
そう話すのは造形作家のAさん。
「’87年に『仮面ライダーBLACK』、翌年『仮面ライダーBLACK RX』(毎日放送)と2年連続で主役を演じたことでも有名です。’08年には都内のステーキ店のオーナーにもなっています」(映像関係者)
Aさんは彼に頼まれ、「商業利用しない」条件で’18年に仮面ライダーBLACKの等身大フィギュアを制作。だが、3年後の今もステーキ店に飾られたままだ。Aさんはフィギュア制作の経緯を今年2月、こうツイートした。
《非公認の造形物でお金を頂く訳にはいかないので、丁度、お店の〇周年記念と言う事もあり“運送費だけは着払で…”という事にしてプレゼントとして贈らさしてもらいました》
《「少しだけ店に置いたら直ぐ家に持って帰ります」と約束してくれたのですが》
Aさんは本誌にこう続ける。
「知人の紹介で’15年に彼のトークショーに伺ったとき『造形作家です』と名乗ると、いきなり『仮面ライダーBLACKの等身大フィギュアを作れますか』と依頼を受けました。そこで『作れますが、店に置くなどしたら営利目的になるからダメです。自宅に置いて個人で観賞するだけなら』と答えたのです」
会うたびに「お願いします」と頭を下げる倉田にAさんはそのつど著作権のことを説明。
彼からの「店には置かず、自宅に持ち帰ります。もうすでに設置スペースやケースまで準備してるんです」との言葉を信じ、精魂込めた等身大フィギュアを無償で提供。大作だけに制作に1年以上を要した。
「開店10周年の記念日に『取材カメラが入るので間に合わせてほしい』と催促が頻繁に入るようになりました。このときも私は『フィギュアを撮影させては著作権違反になりますよ』と忠告しました。記念日だけ店に置くぐらいならまだ許せます。しかし、3年間ずっと店に置いたままなのです」
要望はこれだけではなかった。
「’19年1月に『弟の飲食店にも今度は仮面ライダーBLACK RXの実物大フィギュアを置きたいので作ってほしい。60万円で』と金額まで指定してきたのです。お金をもらって作るのは違法だとあれだけ口を酸っぱくして言ったのに、まったく理解していないことにあきれました」
Aさんは当然断った。それ以降、倉田とは交流はないと話す。
■商業利用で著作権侵害の可能性も
2月13日、彼の店で開店13周年の記念イベントがあった。厨房から倉田が現れ客前で挨拶すると、すぐに厨房に戻り姿を消した。会計後、配られたステッカーにはAさんのフィギュアと一緒に映った倉田の写真が。この種のステッカーがオンラインショップでは500円で販売されているという。
「本来はプライベート扱いのはずが、倉田さんの店の客集めにフィギュアが利用されているわけで、違法行為になります」(Aさん)
倉田を古くから知るBさんは、
「倉田氏は一時期、オンラインショップで仮面ライダーを意識した『Black Tシャツ』を1枚5千300円で販売。SNSでの炎上後は名前を“オリジナルTシャツI”に変更。現在は販売を休止しています」と嘆く。
知的財産法に詳しい松本賢人弁護士は言う。
「等身大フィギュアについては、その写真を使ってDVDやステッカーを作った時点で著作権を侵害する可能性が。罰則は10年以下の懲役、1千万円以下の罰金です。ライダーのロゴマークを勝手に使ったグッズを販売しているとすれば、商標登録や意匠登録をしていなければ著作権の問題になります」
前出のBさんは訴える。
「倉田氏は著作権に対する意識が低いんです。たとえばイベントに“仮面ライダー”と入れると、著作権使用料を東映に支払う必要があります。だが彼は『俺には東映は一切何も言ってこない。2年連続でライダーを演じたのは俺だけだ!』と言い張っていました」
2月中旬、出勤前の彼に話を聞いたが、
「あっ、ちょっと、事務所を通してもらっていいですか?」
と爽やかに返答。改めて事務所に質問状を送ると、「ノーコメントとさせていただきます」との回答が返ってきた。
「彼にいま役者としての仕事が少ないのも、やはり言動に問題があるからでは。実際私もずっと前から縁を切っています。少しは反省していただきたいのですが……」
倉田の“ブラックな態度”が改善される日は来るのだろうか――。
「女性自身」2021年3月9日号 掲載