オシャレで、気が利いて、みんなに頼られるシゴデキ女子。でも私のおなかは常に非常事態! 『おなかよわい子ちゃん 万年不調な私の胃腸が教えてくれたこと』(鳥頭ゆば著、2026年3月 KADOKAWA)は、繊細すぎるおなかを赤裸々に綴ったコミックエッセイです。
著者の鳥頭ゆばさんも「おなかが冷えやすい」体質なだけに、個々のエピソードはとてもリアル。解説は消化器内科医の小幡泰介先生です。

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おなかが私に人権をくれない

 本書の主人公・ポポ美は会社員。気が弱く、周囲への気遣いを忘れません。おなかの不調は日常茶飯事で、毎朝の出勤時、カレーなどの刺激物を食べた後、みんなで楽しく歌うカラオケボックス等々、予告なしにおなかがSOSを発するのです。とはいえ、以前からおなかが繊細だったわけではありません。

〈初めての一人暮らし、初めての社会人生活、楽しいと思い込んでいたけど、ほんとうは無理をしていたのかも〉(〈 〉は同書からの引用、以下同)

 と、ポポ美はうっすらと思います。ポポ美自身に実感がなくても、体は助けを求めているのではないかと、不安を覚えるのです。

ああっトイレが間に合わない!“お腹が弱い”女性の、人に言えない日常。引き金はストレスだった<漫画>
おなかよわい子ちゃん
 いつおそってくるかわからない、おなかの痛みと下痢。薬も効かず、おなかにやさしい食事も受けつけない。まともな生活も送れず、ポポ美は涙ながらにつぶやきます。

〈おなかが私に人権をくれない〉

胃腸科に行っても、原因がわからない

 誰といても、何をしても、おなかが気になって楽しめない。悲観的になってしまうのもよくわかるのです。

 胃腸科へ行ってみても〈胃腸風邪〉〈胃腸炎〉〈ストレス〉と診断され、正確な病名はつきません。
大腸内視鏡検査も問題なし。それでも続く、ポポ美のおなかの痛みと、心の痛み。原因が不明のため、対処のしようがなく、ポポ美は途方に暮れてしまいます。

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おなかよわい子ちゃん

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心療内科医が出したこたえとは

〈「おなかって第二の脳なんですよ」〉

 会社の後輩からの一言で、ポポ美は心療内科の扉を叩きました。そこでやっと、ポポ美は納得のいく診断を受けるのです。

〈「どう見ても過敏性腸症候群(IBS)だ。ストレスが火種だな。よぉ耐えてきたじゃねえか……頑張ったな」〉

 医師の言葉に、ボボ美はやっと安心します。解決の糸口が見つかれば、明るい未来がひらける。弱い自分を変えたい。ポポ美の戦いの旅は、こうして幕をあけました。

 ちなみに、消化器内科の小幡先生による過敏性腸症候群(IBS)の解説をまとめると、〈最近3ヶ月くらいの中で少なくとも1回は下痢や便秘などの排便に関係する症状があること。「おなかが痛いだけ」「便秘なだけ」ではIBSではない〉といいます。
さらに〈IBSの人の割合は10人に1~2人。平均すると日本人の13%~14%で、男女比は2:3〉とか。意外に多い印象です。

過敏性腸症候群(IBS)は完治する?

 小幡先生いわく〈過敏性腸症候群(IBS)は完治が目標ではないので、うまく付き合っていくことが大切〉とのことで、〈「症状をゼロにしなきゃ」と思うと、それがストレスになってしまいます〉と、まさに第二の脳と呼ぶにふさわしいほど、腸は敏感に反応するのです。ストレス過多な現代人は、誰もが腸にリスクを抱えているのかも。

 ポポ美の場合は「下痢型」ですが、IBSは他に「便秘型」「混合型」があります。タイプに合わせて整腸剤や漢方薬を処方します。〈お薬や生活習慣で症状をコントロールしていくうちに、いつの間にか気にならなくなることも多い〉と本書。

 ポポ美も、試行錯誤を繰り返しながら、自分の心と腸との良い関係を模索していきます。時には家族や後輩の力を借りて、自分の弱さを責めるのではなく、共存していく方法を見出していくのです。

下痢、便秘……人知れず悩んでいる人たち

 本書に登場するのは、「下痢型」のポポ美の他、便秘で苦しむ同僚の女性・ツマリ、さわやかなイケメン社員だけど、ポポ美同様おなかの弱さを抱えているサワ山が登場します。

 みんな、頑張り屋で真面目、笑顔の裏でおなかと格闘しています。そんな様子を見て、「ああ、わかる……」とため息をつく人がいるはず。
そんな人たちが励まされる1冊です。

<文/森美樹>

【森美樹】
小説家、タロット占い師。第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『主婦病』(新潮社)、『私の裸』、『母親病』(新潮社)、『神様たち』(光文社)、『わたしのいけない世界』(祥伝社)を上梓。東京タワーにてタロット占い鑑定を行っている。X:@morimikixxx
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