
中には、オランダやスペインなど異国で発見された鳩もいたようで、傷ついて帰ってきた鳩もいるという。
レースに参加した鳩が次々と行方不明に 6月19日、英国内50か所で一斉に鳩レースがスタートした。レースに参加した鳩は全部で約25万羽とされている。
異変が最初に報告されたのは、ピーターバラからノースイーストに向かうレースだ。このレースに参加した9千羽の鳩の約半数が行方不明となった。273キロメートルの往復飛行は通常なら3時間もかからないはずである。
その後他のレースでも鳩が行方不明になるという報告が多数寄せられた。
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史上最悪の鳩レースに レースから1週間後、徐々に鳩は戻りつつあるが、中にはオランダ、ポルトガル、スペインのマヨルカ島で発見された鳩もいた。また、家に帰った鳩の多くは、胸に原因不明の怪我を負って戻ってきたという。
レースに参加した鳩のオーナーたちはヒナから愛情を込めて飼育していた鳩が、跡形もなく突然姿を消しましたことに失望を隠しきれないでいる。
王立鳩レース協会のイアン・エヴァンス会長はこう語る。
36年間のレース鳩の飼育経験の中で、このような鳩の大量失踪という話は聞いたことがなありません。確実に何かが起きています。いずれはすべての鳩が戻ってきてくれることを願っています。
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‘Worst day in pigeon racing history’ as thousands of birds vanish duri
鳩に一体何が起きたのか? 鳩たちに一体何が起きたというのだろうか?この日は曇っていたものの、見晴らしはよく、天気が原因とは考えにくいという。
一説によると、太陽嵐により地球の磁場が狂い、鳩の方向感覚に影響した可能性があるという。また、上空で竜巻が発生したのではと考える人もいる。
現在も尚行方不明となっている鳩は数千羽いるとみられている。
レース鳩は「コードと番号」を示すレッグリングで識別することができる。もし、レース鳩を見かけたら、餌をやったり、水をやったり、休ませてあげた上で協会に連絡をしてほしいと、エヴァンス会長は語る。
また、将来的に同じような被害が起こらないよう、エヴァンス会長は、太陽活動に関する報告書を入手するために、英国の国立気象局と協議を行っている。
References:'Worst day ever' for pigeon racing as 5,000 birds vanish / written by parumo
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