月にDNAを送り、未来人に自分のクローンを作ってもらうのを夢見る物理学者
 米国テキサス州を拠点とする宇宙企業「Celestis(セレスティス)」は、長年にわたり荼毘にふされた遺骨を宇宙へと送り届けてきた。

 現在セレスティス社には、月面葬を依頼している7人の顧客がいるという。
その1人である物理学者の男性には特にロマンあふれる熱い思いがあるようだ。

月で自分のクローンを作ってもらいたい物理学者 顧客の1人、ケネス・オーム(86歳)は、枠にとらわれない思考を持つ物理学者だ。彼の目的は、ただの遺骨ではなく、自分のDNAを月の南極に安置することだ。

 未来人が運営する「銀河動物園で自分のクローンが飼育される」、あるいは「自身のクローン軍団が宇宙に広がる」、この物理学者はそんなことを夢見ている。

 もちろん銀河動物園やクローン軍団は物理学者ならではのユーモアで、話半分に聞いておく必要がある。

 だが未来の文明が、DNAサンプルをいつでも閲覧できるように保管するというアイデアは、それほど突飛なものではないかもしれない。

 動物のDNAでクローンを作ることなら今でもできる。だから法律や倫理的な問題は別として、人間のクローンを作る技術自体は、SF映画の世界のものではない。

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 もう少しロマンチックな理由で宇宙葬を希望する人もいる。

 ニューヨークの消防士ダニエル・コンリスクの願いは、妻と一緒に自分の遺骨を宇宙へ送ること。彼の妻は、何年か前から進行性のガンを患っているのだという。

 また航空宇宙エンジニアのジェフリー・ウォイタックは、子供時代テレビでアポロ計画を見て育ったこともあり、自分の遺骨を月面に埋葬したいと望むようになった。


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photo by Pixabay
次回の月面葬のスケジュールは未定 セレスティス社の次の月面葬のスケジュールは今のところ未定だ。

 同社最初の月面葬サービスが行われたのは1998年1月のこと。著名な天文学者ユージン・シューメーカーの遺骨がNASAのルナ・プロスペクター探査機に乗せられ、1年半ほど月を周回したのち、南極のクレーターに突っ込んだ。

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ルナ・プロスペクター探査機 / image credit:NASA

 そして次回の月面葬サービス「トランキリティ・フライト」は、このほど予約の受付を打ち切ったところだ。ただし正式な打ち上げ日はまだ決まっていない。

 このサービスで遺骨が収められることになるカプセルは、月面着陸船「ペレグリン・ルナ・ランダー」を開発したアストロボティック・テクノロジー社と提携して開発されたものである。

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 予定では、ユナイテッド・ローンチ・アライアンス社の大型ロケット「バルカン・ケンタウルス」(今年のクリスマスイブに試験飛行予定)によって打ち上げられた後、月の北東部に着陸することになる。

 「遺骨とDNAを乗せたセレスティス社のメモリアル・カプセルは、星を求めてやまなかった勇敢な魂への永遠のオマージュとして月面に残る」と、同社のウェブサイトは説明する。

References:Tranquility Flight | Memorial Spaceflights / Man Sending His DNA to the Moon So Aliens Can Clone Him and Put Him in a Zoo / written by hiroching / edited by / parumo

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