20日午後4時52分ごろ、青森県で最大震度5強を観測する地震が発生。地震の規模を示すマグニチュードは7.7、震源の深さは19kmと推定されています。

 今回の地震はどのようなメカニズムで起き、私たちは何を警戒すべきなのか?また、2度目となる北海道・三陸沖後発地震注意情報」が発表されましたが、この情報がどのような意味を持つのか?関西大学・社会安全学部の高橋智幸教授と、MBS福本晋悟記者が解説します。

◎高橋智幸:関西大学・社会安全学部教授 津波や洪水など水災害に関する防災・減災の研究を行う
◎福本晋悟:MBS記者 気象・災害担当デスク 人と防災未来センター特別研究調査員

【目次】
・今回の地震発生のメカニズムは?
・予測「最大3m」に対し、実際の最大波は「0.8m」
・東日本大震災きっかけに生まれた「北海道・三陸沖後発地震注意情報」
・具体的にどのような備えをすればいい?
・「予知」はできない デマに惑わされず冷静な行動を

地震発生のわずか3分後に発表された津波警報「非常に迅速」

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 今回の地震は太平洋プレートと陸のプレートの境界で発生した「逆断層型」の地震でした。高橋教授によると、これは南海トラフと同じ構造で、津波を引き起こしやすいといいます。

 また、地震発生からわずか3分後には、北海道・青森県・岩手県などに津波警報と津波注意報が発表されました。高橋教授は「非常に迅速だと思う。わずか3分間で情報を整理し、警報や注意報を出せるのは日本だけではないか」と評価しています。

【解説】「後発地震注意情報」発表 M8クラスの発生確率が“普段の10倍"に…?専門記者「防災への気持ち新たに」 結果的に小さな津波でも「最悪の想定」示す必要性 防災の専門家とMBS気象災害デスクが解説 【もっと写真で見る】">

(高橋教授)「津波到達時間の計算は、海底地形が分かっていれば比較的容易です。しかし、津波の高さには複雑な地形条件などが関わってくるため、事前に様々な条件で地震を想定して計算を行い、データベース化しています。地震が起きるとそこから最も近いタイプの結果を引用して津波の高さを予測・発表する形を取っています」

予測「最大3m」に対し最大波は「0.8m」…“最悪の想定”示す必要性

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 今回、岩手県久慈港で観測された津波の最大波は0.8m(午後5時34分)でした。予測された「最大3m」という数字に比べれば低く感じられるかもしれませんが、これについて高橋教授は次のように解説します。

 (高橋教授)「津波の高さはマグニチュードだけでなく、断層の割れる方向や地形などで全く異なります。そのため同じマグニチュード7.7でも予測には幅がありますが、防災上は『最悪の想定』を示す必要があります」

「北海道・三陸沖後発地震注意情報」きっかけは東日本大震災の“後悔”

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 今回の地震を受けて、気象庁「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を発表しました。これは2022年に運用が開始された制度で、今回が2度目の発表。同様の制度に「南海トラフ地震臨時情報」があります。

(福本記者)「北海道・三陸沖後発地震注意情報や南海トラフ地震臨時情報が誕生したのは、東日本大震災がきっかけです。震災の2日前にマグニチュード7.3の地震が起きました。現在だと『後発地震注意情報』が発表される地震の規模です。『もっと大きな地震が起きるおそれを伝えられていたならば…』そんな後悔から生まれた情報です」

 1週間以内にマグニチュード8クラス以上の地震が起きる確率は、100回に1回程度=約1%です。この数値の算出方法は、1904~2021年に世界中で起きたマグニチュード7クラス以上の1529地震のうち、その近辺で1週間以内にマグニチュード8クラスが発生した19事例の割り算です。

 決して“高い”とは言い切れない数値ですが、東日本大震災の事例を知っている私たちにとっては、決して無視できない事実なのです。

具体的にどのような備えをすれば…

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 「北海道・三陸沖後発地震注意情報」の対象エリアは、北海道から千葉県にかけての計182の市町村。このエリアでは、1週間、地震への備えを再確認したうえで、以下のような防災対応をとることが求められています。

▼すぐに逃げ出せる態勢での就寝
 ⇒枕元に靴等を置いて寝るなど

▼非常持出品の常時携帯

▼緊急情報の取得体制の確保
 ⇒インターネット・ラジオなど

▼想定されるリスクから身の安全の確保
 ⇒崩れやすいブロック塀等に近づかないなど

▼日頃からの備えの再確認
⇒L字金具・家具転倒防止板・備蓄食品の賞味期限など
(内閣府資料より)

「予知」はできない デマに惑わされず冷静な行動を

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