母娘が血を流して死亡 一体何があった?最新情報と専門家の見立て

 19日、兵庫県たつの市の住宅で、住人の田中澄恵さん(74)と次女の千尋さん(52)が血を流して倒れているのが見つかり、現場で死亡が確認されました。

 捜査関係者によりますと、2人の遺体の上半身にはそれぞれ複数の刺し傷がありましたが、現場から凶器は見つかっておらず、警察は殺人事件の可能性もあるとみて捜査を進めるとしています。

 遺体発見から一夜明けた20日、たつの市の現場からMBS山中真解説委員が最新情報をリポート。

さらに、元警視庁刑事・吉川祐二氏が見立てを解説します。

◎吉川祐二:元警視庁刑事 現在は警察時代の経験を生かし防犯コンサルタントとしても活躍

【目次】
・住宅街の現場…周辺の特徴は?
・近隣住民「澄恵さんの夫が亡くなった後、次女・千尋さんが…」
・母娘の健康状態・周囲との関係
・「事件の可能性が高い」元警視庁が指摘
・遺体発見の状態から見えること
・母親は「娘を守ろうとした」か
・今後の捜査の鍵は?

山中解説委員が現場から最新情報をリポート

【兵庫・たつの市で遺体発見】「2人で仲良く外出する姿も」母娘...の画像はこちら >>

 遺体発見から一夜明けた20日、警察は現場周辺の規制線の範囲を広げ、鑑識作業を行いました。

 現場となった住宅は、JR姫新線・播磨新宮駅(姫路駅から30~40分)から南に約1kmの住宅街にあります。

 国道から歩いて5分ほどの場所にありながら、土手と川の先の「行き止まり」のようなエリアであり、地元の人の話によると、住民以外が入ったり通り抜けたりするような場所ではないということです。

近隣住民「澄恵さんの夫が亡くなった後、入れ替わるように次女・千尋さんが戻ってきた」

【兵庫・たつの市で遺体発見】「2人で仲良く外出する姿も」母娘に一体何が…血を流し死亡「母親により多くの傷」「仰向けで発見」が意味することは【元警視庁刑事の見立て】
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 亡くなった田中澄恵さん(母)と千尋さん(娘)の生活について、住民の一人は「澄恵さんの夫が亡くなった後、入れ替わるようにして別の場所で暮らしていた次女・千尋さんが戻り、母娘の2人暮らしが始まった」といいます。

 さらに、「澄恵さんの夫が存命だった時、その夫は家の中ではなく家の前に停めた車で生活している姿などもよく見られた」とも話していました。

「2人で仲良く外出する姿も」近隣住民が語った母娘の健康状態・周囲との関係

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 2人の健康状態や周囲との関係については、以下のような話が聞かれました。

▽澄恵さんは2年前に車で近隣の住宅に突っ込む事故を起こしていた。保険で弁済はされたものの、やり取りを見ても少しぼーっとする様子や、受け答えが以前とは違って不自然な様子があった

千尋さんは2~3年前に脳梗塞で倒れたことがあり、母娘2人とも頻繁に外出することはなかった。

▽住宅の窓からは、室内が雑然としている状況が見受けられるが、あまり整理整頓がされていないことは地元ではよく知られていた(いずれも近隣住民の話)

 また、母娘は近所付き合いは盛んではなかったということですが、時折2人で仲良く車で外出する姿は目撃されていて、少なくとも4月までは健在だったという情報もあります。

「事件の可能性が高い」元警視庁刑事が指摘…その根拠は

 遺体発見のきっかけは、知人を名乗る人から交番に寄せられた「数日前から連絡が取れない」という相談でした。

 警察官がたつの市の住宅に駆け付けたところ、母・澄恵さんと次女・千尋さんが血を流して倒れているのを見つけ、現場で死亡が確認されました。

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 元警視庁刑事・吉川祐二氏は、「玄関に鍵がかかっていなかった」「現場から凶器が見つかっていない」という2点から、事件の可能性が高いと指摘します。

(吉川祐二氏)「2人が刃物のようなもので刺されている状態。

にもかかわらず凶器が見つかっていないことから考えても、第三者が刃物を持ち去った可能性が十分に考えられます。そのことを踏まえて、警察も事件の可能性があると判断をしているものと思います」

発見時の遺体の姿勢から推察「見知らぬ人に襲われたなら背中を向けるが…」

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 遺体発見時、澄恵さんは玄関付近で、千尋さんが廊下で、いずれもあお向けに倒れていたということです。

 吉川氏は、「発生時間がまだ特定されていないため一概に言えない」としたうえで、「相手は顔見知りであった可能性が高い」と推理しています。

「あお向けに倒れていたということは、前方から襲われたことが十分に考えられます。通常、いわゆる窃盗犯が侵入してきたとしたら、逃げるために背中を向ける。それがなくあお向けに倒れていたことから考えても、顔見知りである可能性は高いのではないかと見ています」(吉川氏)

母親により多くの刺し傷

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 捜査関係者によりますと、2人の遺体の上半身にはそれぞれ複数の刺し傷がありましたが、次女の千尋さんより、母の澄恵さんの方がより多くの傷があったということです。

 母親により強い殺意が向けられていたようにも見える状況ですが、これに対し吉川氏は、「母親が娘を守ろうとして抵抗し、そのために数多く刺された可能性もある」との見解を示しました 。

 また、栃木県で5月に発生した強盗殺人事件ではトクリュウ(匿名・流動型犯罪グループ)による犯行が疑われていますが、今回に関してはその可能性は低いのではないかといいます。

 「トクリュウの可能性を無視することはできませんが、経験上、その可能性は非常に低いと思います。いわゆる単独犯によるもので、何らかのトラブルがきっかけになって起きた事件ではないかと見ています」(吉川氏)

21日に司法解剖へ 今後の捜査の鍵は?

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 現時点で家の中を物色した形跡についての発表はなく、警察は、殺人事件の可能性もあるとみています。

「金品目的の犯行なら、何らかの物色の形跡があると思われますが、その形跡が今のところ表に出てきていません。そのことから考えても、金品目当ての可能性は今の段階では低いという見立てができると思います」

 今後の捜査は、被害者の交友関係の洗い出し、近隣への聞き込み調査、凶器の発見が鍵になってくるだろう、ということです。

 21日には母娘2人の司法解剖が行われる予定です。死亡推定日時・死因・傷の数・凶器の種類などが明らかになれば、事実解明につながるかもしれません。

今後の情報が注目されます。

(2026年5月20日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」より)

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