今年3月、沖縄県名護市辺野古沖で船2隻が転覆し女子高校生らが死亡した事故で文部科学省は22日、「学校側が著しく不適切」との見解を示しました。

(京都府・西脇隆俊知事)「二度とこうした悲惨な事態を招くことがないようにしていただくというのが、子どもさんたちのことを考えれば最も重要なので、できる限り早期に是正をしていただきたい」

今年3月、沖縄県の名護市辺野古沖で修学旅行中だった同志社国際高校の生徒らが乗る船2隻が転覆し、2年生の武石知華さん(当時17)と金井創船長(当時71)の2人が死亡しました。



船は「ヘリ基地反対協議会」が運航していて、アメリカ軍の基地移設に反対する、いわゆる「抗議船」でした。

京都府によりますと事故をめぐっては、高校が事前の下見をしていなかったり、船が転覆した際に教員が同行していなかったりしていたということで、府は文部科学省とともに学校法人同志社と高校を調査。

京都府と文部科学省は22日、「安全管理に対する認識は甘く、安全対策などについても十分な検討及び必要な対策を実施していなかったと言わざるをえない」などと結論づけました。

さらに…
(松本洋平文科大臣)「著しく不適切であったと考えております」

松本文科大臣は、金井船長が日常的に米軍基地建設について抗議活動をしていたことを教員らが認識したうえで、船に生徒が乗るプログラムを組んだことなどから、特定の政党を支持する教育を禁じた教育基本法に違反するとの認識を示しました。

文科省は22日、学校法人同志社に対し改善を求める指導通知を出しました。高校は「文部科学省の見解を真摯に受け止めています」などとしています。

学校側の安全管理は適切だったのか。亡くなった武石さんの遺族は、今年3月28日からインターネット上に心境をつづっています。

(武石さんの父親)「現地での引率放棄を良しとしたその感覚には言葉を失います」

事故の3日後、武石さんの母親が引き揚げられた船を撮影した動画では――

(投稿サイトnoteより・武石さんの母親)「ともちゃん、ママ来たよ」「どこに引っかかっちゃってたん?怖かったね、ともちゃん…」

海上保安庁などによりますと、武石さんは船が転覆してから約1時間後に救助されましたが、その際に、ライフジャケットが船の収納庫に引っかかった状態で見つかったということです。

武石さんの父親は遺体と対面した際について、「顔の傷も服で隠れる部分の傷も想像より多くひどかった」とした上で、次のように綴っています。

「こたつで昼寝をしているときの顔と変わらない。冷たい。
司法解剖。手術したこともないのに」
「自慢の髪の毛をあんなにも大切にしてたのに。苦しかったろうに」
「なんで死んでるの」
「起きなよ知華」

一連の事故では、「ヘリ基地反対協議会」側の対応を問題視する見方も。

国土交通省はこれまでの高校への調査から、金井船長が学校からの依頼を受け、2023年から3年間で6回にわたって生徒や教員を船に乗せて、謝礼を受け取っていたことを確認したということです。

海上運送法では料金の有無にかかわらず、需要に応じて人を乗せて運航する場合、事業登録を義務づけていますが、金井船長は事業登録を行っていませんでした。

国は、22日午後2時、金井船長について海上運送法違反の疑いで刑事告発し、海上保安庁は受理しました。

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