公共の場での分煙が当たり前になっても、家庭には喫煙者と非喫煙者双方の「我慢」が残っている。業務用喫煙ブースで業界トップシェアを持つエルゴジャパンが、家庭向けタバコ専用スモーククリーナー「SMOKE ZERO」を5月20日に発売した。
2020年4月の改正健康増進法施行から5年。飲食店やオフィスなど公共空間の分煙はインフラとして定着した。ところが、日本たばこ産業の調査によれば、いまもっとも喫煙本数が多い場所は自宅だ。「最後に残された未解決の領域は家庭である」と同社取締役スモーククリア営業部本部長の福田裕二氏は指摘する。
同社が独自に実施したアンケートでは、喫煙者の約7割が「自宅で吸うときに気を使っている」と答え、半数近くが「現在の自宅の喫煙環境を改善したい」と回答した。非喫煙者側も25.8%が家族への、19.2%が子供への健康不安を最大の懸念に挙げる。「喫煙者と同じ空間で過ごすのは難しい」と答えた非喫煙者は54%に達し、「問題ない」とした人は15%にとどまった。喫煙者は配慮のストレスを抱え、非喫煙者は我慢のストレスを抱えているのが現状だ。
1パスでほぼゼロ 業務用技術を家庭サイズに家庭用空気清浄機は部屋の空気を何度も循環させて汚れを除く設計で、ガス成分を取り切るようには作られていない。これに対しSMOKE ZEROは、煙を空間に拡散させる前に直接吸い込んでフィルターに通す方式を採る。
取締役企画部本部長の大麻裕二氏によれば「煙が1回通るだけで有害物質を限りなくゼロにする。これを目指した」という。ヨーロッパ規格のH14 HEPAフィルターと特許取得済みの高圧縮カーボンフィルターを組み合わせ、第三者機関の試験ではPM2.5やウィルスを含む粉じんを99.995%以上除去。
健康増進法が定めるTVOCの除去基準95%に対して99.9%を達成し、ニコチンや総粒子状物質、アクロレインは測定限界を下回り「不検出」と報告された。オプションでデスクと同じ高さのワゴンも付けられ、仕事の合間に手元で使える。またこのような同種のパーソナル向け製品は「資料調査の限り見当たらない」(大麻氏)という。
「言いにくいから置く」コミュニケーションの装置
発表会には、喫煙歴約30年というジャーナリストの堀潤氏がゲストとして登壇した。堀氏はNHK時代、職場のデスクで吸っていた経験を振り返り「今考えるととんでもないが、人はそんなに強くない。プライベート空間に戻ったとき、配慮の気持ちが続くかは別問題だ」と切り出した。
分断をテーマに各地を取材してきた立場からは、別の視点も示された。「対立の現場で必要なのは調停の力で、モラルだけでは続かない。
会場では実機デモも行われた。社員が喫煙する様子を堀氏が確認したが、「煙の匂いがしない。煙そのものが見えない」と驚きを口にする。
副流煙は厚生労働省の資料で主流煙の数倍から最大50倍の有害物質濃度が指摘されており、SMOKE ZEROは口元から立ち上る副流煙も吸引口に取り込み、喫煙者自身も守る役割を担う。福田氏は「我々は喫煙を推奨しているわけではない。喫煙者と非喫煙者が共存できる空間を提供したい」と話す。海外展開は越境ECを軸に検討中とのことで、本商品の海外での活躍にも期待したい。
The post 家族のため、そして自分のため 副流煙リスクに応えるパーソナル分煙機器が148,000円で発売 first appeared on MOGU2NEWS.
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