猫と犬はどちらが賢いのか。猫は記憶力のいいところと、よくないところが共存していて、1年前の不快感は覚えているが、1時間前の悪戯で叱られたことは全く覚えていないという。
話題の達人倶楽部の『ゴロゴロ喉を鳴らすからって、喜んでいると思うなよ!? ネコの本音のホンネがわかる本』(青春出版社)より、紹介する――。
■「猫より犬のほうが賢い」と誤解される原因
動物の頭のよさをはかる「脳化指数」という指標があります。これは、脳の重さと体重の比較を中心にして脳の発達程度をはかる指数で、ネコとイヌではごく僅差、ほぼ互角です。
他の実験では、ネコは、おおむね人間の1歳~2歳児くらいの知能があるとされています。
経験的にいっても、ネコが相当の知的能力や学習能力を持っていることは、多くの飼い主がご承知でしょう。まず、ネコは、人間のすることを観察し、覚えることが得意です。
たとえば、ネコは人間の動作から、「カギ」がかかっていると、開かないことを学習します。ドアにカギがかかっていると、カギの部分を手でいじって開けようとするのです。
それでも、「イヌのほうがカシコい」と思われがちなのは、ネコの気まぐれなところが関係しているのでしょう。ネコは、そうした知的能力をいつも発揮するとは限りませんし、イヌのように人間の命令に従う習性も備えていないからです。
■「ごはん」の声に飛んでくる猫の頭の中
ネコは、人間の言葉をある程度は理解しています。たとえば、「○○ちゃん、ごはんですよ~」と声をかけると、飛んでくるネコもいます。
そうしたネコは、「ごはん」という単語の意味を理解しているわけです。
また、ある家庭では、ネコをときどき風呂に入れているのですが、飼い主が「お風呂に入ろうね」と言うと、そのネコはあわてて逃げていくそうです。
そのとき、ネコは、「お風呂」という言葉の意味を理解し、「お湯をかけられ、びしょ濡れになる」という記憶にもとづいて逃げ出しているわけです。
■「不快感」に関して驚くほどの記憶力
ネコには、記憶力のいいところと、よくないところが共存しています。
まず、ネコは、こと「不快感」に関しては、驚くほどの記憶力を備えています。
たとえば、ネコをペットホテルに預けるため、キャリーバッグを1年ぶりに引っぱり出したとします。すると、ネコは、血相を変えて、逃げ回りはじめたりするのです。
ただ、そのとき、ネコは「1年前、オレはカゴに入れられて、ペットホテルに泊まらされた」というように、人間のように詳細に記憶しているわけではありません。
ただ、「あのカゴに入れられて、ひどい目に遭った」という“不快感”はよく覚えているのです。
その一方、自分のイタズラに関しては、何度叱られてもやめないなど、まったく記憶力がないように思える面もあります。
そういうことに関して、ネコは、本当に記憶力が悪く、1時間前のことを叱ってもきょとんとしています。そのため、ネコに悪さをやめてほしいときは、その場で叱ることしか効き目がありません。

あるいは、たとえば、爪とぎが問題なときは、爪を研ぐポイントにガムテープを両面テープ状に貼っておいて、「ここで研ぐと、ベタベタして気持ちが悪い」という不快な体験をさせることです。
前述したように、ネコは不快な記憶はよく覚えているので、その後はしなくなる可能性が高いのです。
■ネコの体内時計を侮ってはいけない理由
ネコの体内時計は、なかなか正確です。毎朝、同じ時刻に飼い主を起こしにくるネコもいます。
そもそも、厳しい自然界に生きていた時代、ネコにとって時刻を間違えることは、生死にかかわる問題でした。
寝坊して、いつもと違う時刻に狩りに出れば、獲物の小鳥やカエルはもういないかもしれません。そんなことが何日も続けば、衰弱して餓死することにもなりかねません。
狩りをする必要がなくなった飼いネコも、野生時代の本能は失ったわけではありません。ネコは、時刻という認識こそないものの、正確な体内時計に従って、彼らなりに1日のスケジュールを組み立てて暮らしているのです。
■人間よりも犬よりも高音を聞き取る耳
聴覚の謎1――どのくらい耳がいいか?
ネコを飼ったことのある人は、ネコの耳のよさに驚かされるものです。飼い主が家に近づいてくると、人間にはまったく聞こえない足音を聞き取って、ドアの前で待っていたりするのです。では、ネコの耳はどれほどいいのでしょうか?
人間の可聴域、つまり音の聴こえる範囲は16~2万ヘルツ程度ですが、ネコのそれは25~7万8000ヘルツ。
このヘルツ(Hz)は音の周波数の単位で、数字が大きくなると、より高音ということになります。イヌは62~5万ヘルツなので、ネコの耳は、ヒトはもちろん、イヌよりも高音を聞き取ることができます。
またネコは、音のする方向を正確に判断できます。実験によれば、ネコは18メートル離れたところから、50センチ間隔で鳴った2つの音を区別できたといいます。
むろん、高い所、低い所から発信した音源も、それぞれ的確にその音がした場所を判断します。
その耳のよさをネコは、ハンティングに役立ててきました。イヌは獲物を追いかけて捕まえますが、ネコは追いかけるほどのスタミナがないため、もっぱら待ち伏せ方式で狩りをします。そのため、聴力で獲物の居場所を把握しておく必要があったというわけです。
■だからドビュッシーの曲に合わせて踊りだす
ネコと音楽をめぐっては、曲によってネコの反応が違うというケースが多数報告されています。それによると、モーツァルト好きのネコの話や、ドビュッシーの曲に合わせて踊りだすネコなど、ネコは明らかに曲を聞き分けているフシがあるのです。
実際、モーツァルト好きのネコは、『フィガロの結婚』をかけると、耳をピクリとさせ、もぞもぞしたり、飼い主をペロペロなめたといいます。
ただ、結論からいうと、ネコは音楽を音楽として聞いているわけではなく、部分的な音に対して、鋭く反応しているとみたほうがいいでしょう。


----------

話題の達人倶楽部(わだいのたつじんくらぶ)

柔軟思考型プロ集団

カジュアルな話題から高尚なジャンルまで、あらゆる分野の情報を網羅し、常に話題の中心を追いかける柔軟思考型プロ集団。彼らの提供する話題のクオリティの高さは、業界内外で注目のマトである。

----------

(柔軟思考型プロ集団 話題の達人倶楽部)
編集部おすすめ