ソフトバンクグループの投資判断を買いから中立に引き下げます。投資価値は変わりませんが、株価上昇ピッチがやや速すぎると考えたことが理由です。


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ソフトバンクグループ「買い」→「中立」に引き下げる理由

 私が、 ソフトバンクグループ(9984) の買い推奨レポートを出したのは2025年12月24日で、株価4,453.8円(2025年12月22日、4分割前の株価では1万7,815円)の時でした。その後、同社株は大きく上昇し、2026年4月27日に5,844円と、買い推奨から31%の上昇となりました。想定以上に早く株価が上昇したので、投資判断を「買い」から「中立」へ引き下げます。


<ソフトバンクグループ株価週次推移:2024年末~2026年4月27日>
ソフトバンクグループ「買い」→「中立」に引き下げ、ソフトバンクは「買い」継続(窪田真之)
出所:QUICKより筆者作成

 昨年12月24日時点で、ソフトバンクグループを買い推奨とした理由として、以下のように分析しています。


「2026年は、AIエージェントとフィジカルAIが、株式市場の重要テーマになると予想しています。その中核銘柄として、ソフトバンクグループとソフトバンクを買い推奨します」(2025年12月24日のレポートより引用)。


2025年12月24日: ソフトバンクグループとソフトバンクを買い推奨(窪田真之)


「2026年は、AIエージェントとフィジカルAIが、株式市場の重要テーマになる」という予想は今でも変わりません。AIで成長するさまざまな銘柄が、これから投資して面白くなると予想しています。


 ところが、現時点では、AI関連への投資が、ソフトバンクグループや アドバンテスト(6857) 、 フジクラ(5803) などに集中しています。これらのAI関連銘柄は、業績好調に違いはありませんが、それにしても株価に過熱感があります。今後は、同じAI関連でも、業績好調で株価が出遅れている銘柄群に、投資を少しシフトしても良いと思います。


<ソフトバンクグループ株価指標:2026年4月27日時点>
ソフトバンクグループ「買い」→「中立」に引き下げ、ソフトバンクは「買い」継続(窪田真之)
出所:配当利回りは、2026年3月期1株当たり配当金(会社予想)を4月27日株価で割って算出。PERは、同株価を2026年3月期1株当たり利益(市場コンセンサス予想)で割って算出。QUICKより楽天証券経済研究所が作成

 ソフトバンクグループ(9984)は、投資会社です。世界中のAI関連株や半導体株にSVF(ソフトバンク・ビジョン・ファンド)などを通じて投資しています。

また、子会社の移動体通信会社 ソフトバンク(9434) にも投資しています。


 2025~2026年には、米国を中心にAI関連株が大きく上昇した効果で、ソフトバンクグループ株も大きく上昇しました。特に、米国のオープンAIに11%出資(投資予約分含む)していた効果が大きく寄与しました。また足元では、早くから投資していた英国の半導体設計会社 アーム・ホールディングス(ARM) が大きく上昇したことも、ソフトバンクグループの価値上昇に寄与しました。


AI関連株の投資を少しずつシフト

 AI関連株の株価上昇は、今後数年続く大きなテーマと考えています。ただし、物色の中身は少しずつ変わっていくと考えています。


<AI関連株の全体像>
ソフトバンクグループ「買い」→「中立」に引き下げ、ソフトバンクは「買い」継続(窪田真之)
出所:筆者作成

 株式市場では、2025年にはまず、AIを動かすインフラをつくる企業への物色が強まりました。AI開発企業、それを動かすデータセンター関連、その中核部品である半導体、そしてそのインフラを活用するためのクラウドサービスが、物色の中心となりました。それに加えて、通信網の強化が必要になることから、光部品関連も買われました。


 一方、AIを利用して業務を革新する企業、新しいビジネスを創る企業の株価上昇は、相対的に停滞していました。


 今後は少しずつ、銘柄物色が前者から後者へシフトしていくと、私は予想しています。ソフトバンクグループは、AI開発企業オープンAIや、半導体企業アーム・HDへの投資が評価されて株価が大きく上昇しました。つまり、AI利用インフラを創る企業群に含まれています。


 ソフトバンクグループは、AIエージェント・フィジカルAI関連ビジネスも展開しているので、長い目で注目できると思っていますが、現時点では、株価にやや過熱感があるので、投資判断を中立とします。


 AI利用企業群としては、 NEC(日本電気:6701) ・ 富士通(6702) ほか、「SaaSの死」で売られた業績好調企業に注目しています。詳しくは、このレポート末尾の参考レポートを参照してください。


 また、ソフトバンクグループの投資価値についての詳しい説明も、レポート末尾の参考レポートを参照してください。


配当利回り子会社のソフトバンクも「買い」

 ソフトバンクグループの子会社で、移動体通信会社ソフトバンク(9434)も買い推奨しています。


<ソフトバンク株価指標:2026年4月27日>
ソフトバンクグループ「買い」→「中立」に引き下げ、ソフトバンクは「買い」継続(窪田真之)
出所:QUICKより楽天証券経済研究所作成、配当利回りは2026年3月期1株当たり配当金を4月27日株価で割って算出

 子会社ソフトバンクは、移動体通信を主軸に、ヤフー・LINEなどのメディア、Eコマース、PayPayなど決済サービスも展開します。さらに、オープンAIと提携して、法人向けに幅広くソリューションサービスを提供するほか、投資事業も手掛けます。


 親会社のソフトバンクグループは投資会社で、収益も株価も、変動が極めて大きくなりますが、子会社ソフトバンクは、収益も株価も相対的に安定していて、配当利回り3.9%と魅力的なので、じっくり長期投資するのに適していると判断しています。


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2026年4月4日: NEC、富士通、NRI…「SaaSの死」で売られる優良銘柄、実は買い時?(窪田真之)
2025年12月24日: ソフトバンクグループとソフトバンクを買い推奨(窪田真之)


(窪田 真之)

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