日本代表の三笘薫が所属するブライトンは、8月31日に行われたプレミアリーグ第3節で強豪マンチェスター・シティを2-1で撃破した。

前半に先制されるも後半にPKで同点に追いつき、終了間際に三笘のアシストで逆転勝利を掴んだ。

ブライトンはボール保持率こそ36%ほどだったが、ゴール期待値では相手を上回るなど効果的なプレーを完遂。

一方、シティは、第2節トッテナム戦でも相手のボール保持率は39%ながら、0-2で敗れている。

シティが開幕3試合で2敗を喫するのは2004-05シーズン以来となる異例の事態だ。

シティのスペイン代表MFロドリは、「これが現実。長い間、レベルに達していない。自分たちのレベルが足りていない。試合は支配していたがベストではなかった。失点は大きなミスとカウンターからのもの。ミスの一部は子供じみたものだったし、集中力と注意力が欠けている」と述べていた。

そうしたなか、『BBC』は、「シティはまたも大きな弱点を突かれた」として、ブライトンとトッテナムが用いた戦術を解説していた。

「先週はトッテナムがサイドエリアを狙うことでシティのハイプレスを崩した事例に注目した。

この戦術は単発なものではなく新たなパターンになりつつある。

ブライトン戦の決勝点も、同じ懸念点を浮き彫りにした。

トッテナムの先制点とブライトンの2点目では、いずれもボールが(相手チームの)サイドディフェンダーに渡り、シティの攻撃陣はタイトなプレスをかけられなかった。

(相手の)サイド選手はターンして前を向くと、チャンネルへ直接ロングパスを通した。

(対戦相手は)チームメイトのひとりが深く下がり、シティのサイドバックを引きつける。トッテナム戦では(左SB)ナタン・アケ、ブライトン戦では(右SB)リコ・ルイスがそうだった。

これによりシティの最終ラインは3人になり、サイドバックが空けたスペースをカバーするためスライドを余儀なくされる。

シティのセンターバックの片方が得意ではないサイドエリアで守備を強いられ、デュエルで劣勢に陥りやすい状況が生じる。

相手選手はこの3人のDF間のスペースに走り込むことができる。例えば、ブライトンは、シティのDF3人に対して4人のアタッカーを配置した。

ブライトンは中央のエリアを空けて、サイドから攻撃を組み立てれば、サイドや背後への走り込みでより脅威的になると理解していた。

このパターンがシティの過去2試合で顕在化したため、ジョゼップ・グアルディオラ監督がこの問題にどう対処するか注目される」

トッテナムの先制点とブライトンの2点目は、シティのサイドバックが前に釣り出されてできたスペースにロングボールを蹴り込むという同じ形。

ブライトンの場合は、リコ・ルイスが上がった際に左ウィングの三笘へのロングボールに入れ、対応に出てきたシティCBジョン・ストーンズが処理しきれなかったところからカウンターを炸裂させた。

グアルディオラ監督は「1時間はいいプレーを見せていたが、最後の30分以降はよくなかった。パス回しを忘れて、ロングボールでプレーしてしまった」とブライトン戦後に語っていたが、どのような修正をしてくるだろうか。

シティはインターナショナルブレイク明けの14日に宿敵マンチェスター・ユナイテッドとのダービーマッチを戦う。

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