岡山に大敗も果敢に戦ったベガルタ仙台MFオナイウ情滋!兄の元日本代表FW阿道の活躍に奮起
岡山に大敗も果敢に戦ったベガルタ仙台MFオナイウ情滋!兄の元日本代表FW阿道の活躍に奮起

J2第17節ベガルタ仙台vsファジアーノ岡山戦が仙台ホームで26日に行われ、仙台は1-4で岡山に大敗を喫して5連勝を飾ることができなかった。それでもこの日右ウィングで先発したMFオナイウ情滋は果敢なドリブル突破を見せて岡山の脅威になり続けた。

次節に向けて快速アタッカーは意欲を燃やした。

サイドを駆け抜けるオナイウを捕らえきるDFはいないように見えた。この日素早いドリブルで何度も岡山の脅威になり続けた背番号27は前半10分のドリブル突破からペナルティーキックを誘発。チームは幸先のいいスタートを切ったが、岡山の猛攻に屈してしまった。

オナイウは「クロスに持っていくところ、シュートまで行くところ、味方とうまくコミュニケーションや連係を図るところは良かったと思うんですけど、最後のところのクオリティーがまだまだ足りないと思います」と結果に結びつかない攻撃を悔やんだ。

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幸先よく先制した仙台だったが、相手の猛攻を抑えられず4失点。

今季最大失点での敗北により岡山が4位に入り、仙台は5位と順位が入れ替わってしまった。J1昇格争いをするチームにとって大きな痛手となったが、背番号27は前を向く。

「守備が崩壊したことは最終的には守備だけじゃなくて、もちろん前線の選手の責任もある。自分たちが2点目にもっと早く戻っていれば(失点は)なかったんじゃないか。みんながもっと早くクリアボールに反応できたんじゃないか。

もちろんチームとしてミスがいくつか続いた中で失点してるので、ミスしないことが大事。

それでも修正できる部分は幾らでもあると思うし、それはこれからまたチームで話し合ってミーティングなどをしますけど、その中で自分たちもこうできた部分をしっかり見直して、チームで考えて修正していきたいと思ってます」とオナイウは冷静に敗因と改善点を分析する。

連動する攻守に強みがある仙台にとって身体を張って守備にも貢献するオナイウは、今後も「for the team」を重んじて戦う姿勢だ。

岡山に大敗も果敢に戦ったベガルタ仙台MFオナイウ情滋!兄の元日本代表FW阿道の活躍に奮起
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またオナイウは「もう少し丁寧にクロスを上げられていればというシーンもありましたし、そういう意味ではまだまだ足りないことばかりなのかなと思う。個々のクオリティーはチームの練習というより、自分で改善していく部分だと思う。

最終的に求められることは、J2でもJ1でもそういうところだと思う。自分たちが目指している場所はそこなので、もっとクオリティを上げていかなきゃいけないなときょうは強く思いました」と個の打開力からも目を背けない。

チームプレー、個の打開力の成長を目指すプロ2年目の大卒アタッカーが頼もしく見えた。

兄から受けた刺激

オナイウの兄である元日本代表FWオナイウ阿道は今季からフランス2部オセールに移籍し、リーグ戦34試合15得点1アシストと大活躍する形でチームを1部昇格と2部優勝へと導いた。

岡山に大敗も果敢に戦ったベガルタ仙台MFオナイウ情滋!兄の元日本代表FW阿道の活躍に奮起
岡山に大敗も果敢に戦ったベガルタ仙台MFオナイウ情滋!兄の元日本代表FW阿道の活躍に奮起

海外で活躍する兄の活躍に刺激を受けるオナイウは「すごいレベルですごいことをしているといつも感じています。ヨーロッパの舞台であれだけの活躍をしている兄がいることは自分にとって大きいモチベーションになっています。自分も同じようなプレーをしたいというわけじゃないですけど、同じようなレベルでプレーできる以上の選手になっていきたいと思う」と追いかけている。

これまで日本代表で3試合3得点、フランスでの活躍と自身が目指す道を兄は突き進んできた。

オナイウにとって道標のような存在でもあり、ライバルのような存在でもある。

岡山に大敗も果敢に戦ったベガルタ仙台MFオナイウ情滋!兄の元日本代表FW阿道の活躍に奮起
岡山に大敗も果敢に戦ったベガルタ仙台MFオナイウ情滋!兄の元日本代表FW阿道の活躍に奮起

「そういう意味では身近な存在にそんな人がいる環境は、なかなかないと思うので、自分は恵まれていると思います。その環境で逆に自信なくすんじゃ話にならないと思うので、だったらもう追い越しに行ってやるという気持ちを持ってやりたいといつも思わせてくれるのでありがたいです」と感謝していた。

仙台は2日午後1時にアウェーでいわきFCと対戦する。いわきには新潟医療福祉大の後輩・MF坂岸寛大(かんた)が所属しており、対戦を心待ちにしている。

岡山に大敗も果敢に戦ったベガルタ仙台MFオナイウ情滋!兄の元日本代表FW阿道の活躍に奮起
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「寛大は大学時代もマッチアップすることが多かったですし、結構バチバチやっていた(笑)。

そういう意味ではもしマッチアップできるなら楽しみだし、負けたくないという気持ちももちろんあります。

きょうの敗戦も含めて次は踏ん張って勝たないとさらに厳しい状況になってしまう。チームとしては連敗しないことが大事なので、そこを徹底していきたいと思います」

若くてパワフルな選手が集う仙台の爆発力はリーグ屈指だ。その中でもオナイウは確かな成長の歩みを進めており、チームにとって重要なアタッカーになりつつある。進化し続けるオナイウがチーム、ファンが待望する4季ぶりのJ1復帰につなげてみせる。