湖北大学と華為技術(ファーウェイ)はこのほど、湖北大学で「F5G-A10ギガビット全光キャンパス」のモデル拠点を実現したと発表した。中国の通信業界やファーウェイが推進している次世代型光ファイバー通信技術のF5G-Aを大規模導入して建設されたスマートキャンパスという。

科学技術情報を扱う中国メディアの快科技が伝えた。

このモデル拠点は、ファーウェイのF5G-Aギガビット全光キャンパスソリューションを採用しており、「シンプルな構成、大容量帯域、高利用可能性性、スマート運用保守」といった強みを備えている。

スマート教室には12.5ギガビットの大容量帯域の光ファイバーが引かれ、教卓では10ギガビット下りの通信が可能だ。そのため、100ギガバイトのファイルも秒単位でダウンロードできる。また、光ファイバー対応のアクセスポイントによるWi-Fi 7がさまざまな状況での利用をカバーし、快適な無線ネットワーク利用を可能にした。

このソリューションはまた、安全管理をシステム全体連携させることにより、ネットワーク全体での安全性を確保した。また、スマート運用保守機能によって2つのキャンパスの一元管理し、安全管理を巧妙化したことで、学生からのネットワーク利用に関する苦情も大幅に減少した。

ファーウェイが世界初の大規模F5G-Aスマートキャンパスを構築―中国

実際に応用においては、まずスマート教室での大容量ファイルの秒単位でのダウンロードが日常化している。さらに、直接の教育関連だけでなく、例えばキャンパス内の微電子学院では無人作業車両と低遅延の全光ネットワークを結び付けることで、人工知能(AI)による識別によって電力網の着氷リスクを迅速に解消している。

湖北大学ではすでに、建物1棟に一つの配線キャビネットを置きそこからの統合ネットワークで棟全体をカバーする「1棟・1キャビネット・1ネットワーク」、教室など1室に光ファイバー1本を引き込み、光ネットワーク端末1台を設置する「1室・1光ファイバー・1端末」、大教室など1カ所に大型ディスプレー1台を設置し遠隔授業なども含め統合管理する「1ホール・1スクリーン・1プラットフォーム」が実現されており、構成の簡素さや保守の利便性、安全性と信頼性、将来的な拡張のしやすさなどが高く評価されている。

ファーウェイは「このモデル拠点をである湖北大学における超10ギガビット全光ネットワークの導入経験を他の大学でも展開し、世界中の大学にとって再現と普及可能なテンプレートを提供していく」と表明した。

ファーウェイの全光キャンパスソリューションはすでに世界の2800カ所以上のキャンパスに導入されており、AI時代におけるスマートキャンパスの新たな「標準仕様」になっている。

(翻訳・編集/如月隼人)

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