2025年8月7日、中国メディアの観察者網は、米国と中国が人型ロボットの開発を進める中で日本が立ち遅れていると報じた。

記事は、中国の人型ロボット産業がここ数年で急速に台頭しており、モルガン・スタンレーが発表した世界の「人型ロボット企業トップ100」では、中国企業が3分の1以上を占めていると紹介した。

そして、上海のロボットメーカー開普勒機器人の胡徳波(フー・ダーボー)CEOが先日、世界の人型ロボット産業において米国と中国が先頭集団を走る一方で、かつてのロボット大国である日本は置いていかれたと指摘したことを伝えた。

胡氏によると、中国は人型ロボットの本体と「小脳」の部分で世界をリードするのに対し、米国は「大脳」の部分でなおも優位性を確保しているが、「大脳」の部分は今後さらに発展する可能性を秘めていることから、着実に力をつけている中国にとってもまだまだ米国に追いつき、追い抜くチャンスがあるという。

そして、米中両国を追随する第2集団にいるのは、ドイツやノルウェーなどの欧州勢とのことで、ノルウェーの企業の「1X」が多額の資金を獲得して家庭向け人型ロボットの普及に取り組んでいることを例に挙げた。

一方、日本について胡氏は、早い時期から人型ロボット開発の取り組みを進めてきたものの、ホンダのASIMOプラットフォームがすでに閉鎖されるなど、戦略と技術のミスマッチによって現在のブームから取り残されてしまったと指摘している。(編集・翻訳/川尻)

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