シンガポールメディアの聯合早報は21日、「韓国のガールズグループやラッパーが9月に中国でコンサートを開く可能性がある」として、中国の「限韓令」が緩和されるのではないかとの臆測を呼んでいると報じた。
この「限韓令」について記事は、「韓国が2016年に(在韓米軍の)高高度防衛ミサイル(THAAD)配備を決めたことを受け、中国は韓国の映画・ドラマや芸能人が中国市場に入ることを制限してきた。
そして、複数の韓国メディアの報道として、7人組ガールズグループのKep1er(ケプラー)が9月13日に中国福建省福州市でコンサートを開く予定だとの話が業界関係者から聞かれたことを紹介。「実現すれば中国で9年ぶりとなる、韓国のアイドルグループによる公演だ」とし、ラッパーのKid Milliも翌14日に福州で公演すると伝えた。
韓国では10月31日から2日間の日程でアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が開催される。記事によると、「中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席の同会議出席前に韓国の芸能人が相次いで中国でコンサートを開くということは、中国が限韓令を緩和することを意味しているのではないか」との分析があるという。
記事はさらに、中国のテクノロジー大手、騰訊控股(テンセント・ホールディングス)の子会社が約1億8000万ドル(約267億4000万円)で韓国のSMエンタテインメントの約10%の株式を取得するという今年5月の報道に言及。海外の優れた番組の導入・放送を推進するという中国国家広播電視総局(国家ラジオテレビ総局)の最近の新たな措置も取り上げ、こうした動きも中国による制限緩和の臆測を呼んだと伝えた。
韓国メディアによると、今年5月末に韓国の8人組男性グループEPEXの訪中公演が予定されていたが、最終的には会場の事情で実現しなかったという。(翻訳・編集/野谷)