中国政府が打ち出した新たな政策パッケージが注目を集めていると中国メディアが伝えた。8月中旬、個人消費ローンとサービス業向け融資に対する財政利子補助政策が発表され、中央レベルでは初めてとなる本格的な消費支援策として位置付けられた。

中国通信社(CNS)によると、今回の利子補助政策は特に画期的な特徴を有している。従来の政策が主に供給側や投資面を支援してきたのに対し、新政策は需要側に直接働きかける設計となっており、個人消費者が実際に負担するローン利息を軽減することで消費意欲を喚起する。

これは、矢継ぎ早に実施されている民生改善政策の最新事例であり、育児手当の創設や幼稚園教育費の免除などと相まって、国民生活の負担軽減と消費活性化を図る包括的な取り組みの一環となっている。

具体的には、5万元(約102万7990円)以下の一般消費から5万元以上の自動車購入や教育・医療などの重点分野まで幅広く対象とし、最大で年間3000元(約6万1679円)の利子補助を受けることができる。

例えば20万元(約411万1960円)の住宅リフォームローンを組んだ場合、通常年6000元(約12万3358円)の利息支払いが補助により2000元(約4万1119円)軽減される計算だ。

利子補助がもたらす波及効果は大きく、専門家の間では数兆元規模の消費喚起が期待できるとみられている。金融アナリストの董希淼氏は「この政策が既存の買い替え補助やサービス業支援策と相乗効果を生み、消費拡大と民生改善の両面に貢献する」と評価している。

背景には中国の家庭が伝統的に抱えてきた教育・医療・老後への不安がある。こうした「予防的貯蓄」傾向が消費を抑制してきた構造に対し、政府は現金給付から学費免除、利子補助まで多角的なアプローチで臨んでいる。

育児手当は新中国成立以来初の大規模現金給付として今年度約900億元(約1兆8503億円)の予算が計上され、幼稚園年長クラスの教育費免除も約1200万人の家庭に200億元(約4111億9600万円)の負担軽減をもたらす見込みだ。

政策設計者らが目指すのは財政資金と金融手段を組み合わせた「四両撥千斤(小さな力で大きな効果を生む)」の仕組みだ。わずか1%の利子補助が100倍規模の消費を喚起する可能性を秘めており、国民の購買力向上と経済循環の好転を同時に実現しようとする意図が読み取れる。

CNSは「消費市場の活性化と内需主導型成長への転換を図る中国の新たな政策実験が今後どのような成果を生むか注目が集まっている」と報じた。(編集/日向)

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