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司会を務める音楽ライターの三宅正一氏が三浦とUTAを呼び込んだ。和やかな雰囲気の中、三浦は「歌とダンスをやっています三浦大知と申します」、UTAは「音楽を作っていますUTAと申します」と自己紹介。壇上には『Arcihve』のキービジュアルとして使用されている2人が出会った約20年前に背後から撮った2ショット写真と、同じスタジオで撮った最近のショット写真が飾られている。三浦が「最近撮った写真の方は、昔の写真に出来るだけ近づけたいというカメラマンさんの並々ならぬ思いがあった」と明かした。2人の関係性は、まさにそのスタジオで音楽プロデューサーの今井了介氏に紹介されたことから始まった。当時UTAはプロデューサーを始めたばかり。遊ぶような感じで2人でスタジオに入って曲作りを始めたという。その後オンラインゲーム等を通じて距離を縮め、三浦は「毎日のように曲を作ってはゲームをやってという感じだった」と懐かしそうに振り返った。
Photo by Mitsuru Nishimura
三宅氏からの『Archive』についての質問コーナーへ。
―『Archive』を作ろうと思ったのは?
三浦:三浦大知の音楽人生における何か作品を1枚作りたいと思った。3月まで20周年イヤーだったので、最後にリリースできるものがないかを考えて、UTAさんとのヒストリーをアーカイブしようと思った。
UTA:「いつか一緒にアルバムを作りたいね」っていう雑談レベルの話はしていましたが、こういった形になるとは予想してませんでした(笑)。大知くんとはたくさん曲を作ってきたから、44曲だと少ない感覚がありましたね。
三浦:UTAさんとの曲はデモだけでいうと100曲以上あります。今回は三浦大知名義の曲を集めましたが、フィーチャリングの曲を入れるともっとあるんですよね。あと、パッケージの仕様は自身が持っているマイケル・ジャクソンの『HISTORY』と偶然にも同じで、懐かしく感じました。
―『Archive』の楽曲の中で制作当時と今とで印象が変わった曲は?
三浦:「EXCITE」かも。作った当時、自分の中では特殊な曲でした。『仮面ライダーエグゼイド』の主題歌でタイアップなのでどこまで寄せるのか悩みました。結果的に自分の中では結構寄せたと思ったんですが、自分の影響を受けた音楽の要素をもっと入れても良かったんじゃないかと思いました。でも、こういう機会ですし、行けるところまで行った方が良いと思い、舵を切りました。ライブを重ねて「EXCITE」に対する解像度がどんどん上がってきているし、馴染んできています。
UTA:僕は「DIVE!」です。このタイミングで多保孝一さんをはじめ、僕が尊敬している作家さんがご縁で入ってくれることになりました。僕だけではたどり着けないところまで連れて行ってくれたし、時が経っても新鮮だなって未だに思います。
三浦:UTAさんと誰かが混ざったら面白いんじゃないかと思って勝手にUTA×誰かをいろいろやりたくなって、「EXCITE」や「DIVE!」の頃からそういう動きをし始めました。
UTA:インタビューで大知くんが「UTAさんはいろんなアーティストの曲やタイアップの曲をやってるから好きなように曲を作れてないじゃないかと思っていて、自分の制作の時は好きにやってほしいと思ってるって話してくれているのを読んで泣きました(笑)。
三浦:(笑)。もちろん全てが自由が利かないということはないと思いますが、僕との制作は「今日どうする?」っていうラフな感じで作れる場所になったらいいなと勝手に思ってました。
Photo by Mitsuru Nishimura
―改めて完成度が高いと自負する曲は?
UTA:「Crazy」ですね。2人とも粗削りなところがありますが、当時の2人の全力のR&Bでした。イントロのタグとか。
三浦:わかる! 今だったらさらにいろんなことができると思いますが、粗い部分も含めてこの時の2人にしかできない曲。すごく好きな曲で「最近こういう曲を作ってるんで聞いてほしいです」ってKREVAさんに聴いてもらった記憶があります。
―ライブで想像以上に化けた曲は?
三浦:いっぱいありますが、「COLORLESS」かな。最初みんなに知られてない状態で披露したんですが、一人で出て行ってガン踊りして、僕が一人で暴れてるのをみんなが目撃する演出でした。演出としては一方的ですが、皆さんが受け取ってくれた感じがしたんです。ライブでやったことで、「COLORLESS」に色が付いた感覚があります。リリースしていない曲をライブで披露するっていうことを僕はやりがちですが、どのエンタメも知らなきゃ楽しめないっていうことはないと思います。知らないものでもおもしろいものはおもしろいし、盛り上がれるものは盛り上がれる。
続いて、『Archive』に収録されている3曲の新曲について。
三浦:「Feel So Bright」は特段こういう曲を作りましょうっていうのはなかったんですが、こういう曲調の曲って作ってないよなと思って作りました。今の2人だから出せる余裕さがある。
UTA:コーラスを重ねてる時期もあったけど、最近は引き算に徹してるよね。こういうディスコファンクは僕に回ってこなかったけど、ずっと作りたいと思っていたのでなんとなくしてやったり感がありました(笑)。
三浦:狙ったわけではありませんが、懐かしさと新しさの両方を内包してる感じですよね。
UTA:僕も好きな曲なんですが、リリースされないので「もうリリースされないんだな」っていう気持ちでいました(笑)。『Archive』がリリースされることを知り「もしかしたら?」って思ってドキドキして待っていたら「入ってる!」って。
三浦:「WOW」は自分的にはこの2人の新たなゾーンっていう気持ちがあったので、リアレンジしてセルフカバーすることを相談させてもらいました。
ここで三宅氏から「2人がプロデュースチームを組むという可能性はあるのか?」という質問が飛んだ。
三浦:呼んでもらえるならやりたいです。
UTA;しかも大知くんは振付も作れるから。
三浦:確かに。
UTA:(笑)。大知くんはアーティストが憧れるアーティスト。大知くんみたいなアーティストを目指してる人はたくさんいます。大知くんとプロデュース業はやってみたいと思っていたのでプロデュースチームが組めたら嬉しいですね。
Photo by Mitsuru Nishimura
Photo by Mitsuru Nishimura
最後は参加者からの質問コーナー。
―最初に行ったライブは?
三浦:最初の景色として覚えてるのは小学校に上がるか上がらない頃に行った、沖縄のオリオンビール祭り(オリオン・ビアフェスト)で観たDIAMANTESさんのライブ。FolderのマネージャーさんがボーイズIIメンが好きで車の中でずっと聴いていて、その影響でコーラスグループが好きになって一緒にボーイズIIメンのライブに行っことがあります。最後箱に入ったボーイズIIメンのメンバーがイリュージョンで消えました(笑)。
UTA:僕は中学生の頃に観たLOUDNESS。ヘビメタ少年でBOØWYやX JAPANのカバーをしてました。第一希望はギターだったけど、既に2人ギターがいたのでベース担当でした。
最後に、UTAが「20年の集大成として『Archive』を出させてもらいましたが、20年後には『Archive2』、40年後には『Archive3』を出せるよう頑張りたい」と宣言すると、参加者から拍手が巻き起こった。三浦は「ソロデビュー20周年の締め括りのようなタイミングで2人のベストアルバムのような形で『Archive』を出させてもらったんですが、ゴールというよりは始まりの一歩目だと思っていて、これからまた新しいことに挑戦していく布石になる1枚になるんじゃないかなと。過去を楽しんでもらいつつ、2人の未来にどんな1枚が来るなのかを楽しみにしていてほしいです」というメッセージでイベントを締め括った。
約20年の濃い関係性で結ばれた2人ならではのトークが展開され、アーティストとしての軸が垣間見えると共に、これからの未来が楽しみになる約1時間のイベントとなった。


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