「野球」は日本の国民的スポーツの1つであり、韓国や台湾でも同様に非常に人気のあるスポーツだ。しかし、中国では野球の人気は皆無に近く、競技人口も非常に少なく、「ルールすら知らない」、「見たこともない」という人がほとんどだ。
回答のなかで比較的多かったのが「お金がかかるスポーツ」だということだ。プレーするにはグローブやボール、バッドなど一通り道具を揃える必要があり、しかも人数がそろわないと試合にならないなど、面倒なスポーツだとの意見があった。
また、「米国のスポーツだから」という回答も多く、「かつては中国でも親しまれていたが、中華人民共和国発足後は米国発祥のスポーツは政治運動の中で消えていった」と説明する人がいた。別の人も「祖父は75歳を超えているが、四川の片田舎に住んでいた中学時代に野球をやっていたそうだ。この話を聞いてとても驚いた」と述べており、昔はある程度普及していたのかもしれない。
さらに、「見ていて分かりにくいスポーツだから」という意見もあった。サッカーやバスケットボールなどはボールがゴールに入ればいいので分かりやすく、卓球やテニスも打ち返せなければ負けなのでやはり分かりやすいという。しかし、野球は球を打っても得点になったりならなかったりと分かりにくいそうで、「ルールが複雑すぎる」という人は非常に多かった。
中国にもプロ野球リーグは一応あるようだが、これらのコメントを見る限り、中国で野球が人気になることは当面は期待できなさそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)