国が違えば常識も違ってくるものだが、これは高速鉄道の分野にも当てはまるようだ。中国メディアの捜狐はこのほど、「日本から中国に帰国すると気が付く、高速鉄道における日本との差」と題する記事を掲載した。


 記事の筆者は日本で仕事をしている中国人で、コロナ禍前は出張などで時々中国へ帰ることがあり、そのたびに高速鉄道を利用したそうだ。そして、中国高速鉄道を利用するたびに新幹線との違いを実感したという。新幹線を知っているがゆえに、中国では常識となっていて多くの中国人が疑問にも思わないことに気が付いたようだ。

 まず指摘したのが「駅構内におけるトイレの場所」だ。中国では改札を通った後にはトイレがないことが多いので、改札の通過後に用を足したくても我慢するほかはないという。この点で日本は、駅の改札前と改札後の両方にトイレがあると指摘した。また、日本はトイレの案内表示があって分かりやすいのに対し、中国はトイレを探すのが難しく、間に合わなかった子どもにごみ箱で用を足させる光景を目にすることがよくあると伝えた。

 また、中国高速鉄道は「実名制」なので、中国の身分証を持たない外国人は、購入できないわけではないとはいえ、難易度が高いと指摘した。この点で日本は、実名制ではないので簡単に購入できる利便性があるという。さらに「窓口の対応」も、中国はガラス窓越しで冷たい感じがするのに対し、日本の窓口はガラスで仕切られておらず、駅員も非常に親切だと違いを強調した。

 ほかにも、中国高速鉄道は「駅に入る際」と「ホームに入る際」の2回改札が必要なのに対し、日本は1度だけであることや、中国は「乗り換え」に時間がかかって面倒だが、日本は非常に便利なこと、そして何より大きな違いとして「車内の清潔さ」を指摘した。新幹線の車内は窓も含めて本当にきれいだと称賛している。


 こうした違いは、中国高速鉄道しか利用したことがない多くの中国人にとっては疑問に思わないことかもしれないが、新幹線を知る中国人筆者からすると改善の余地がまだまだ多くあると感じたようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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