前日までの好地合いを継ぐ流れ。中国景気の持ち直し期待が支えだ。中国政府は追加の金融緩和や消費刺激策、産業支援策などを通じ、国内経済を支える方針。また、これまでに公表された主要企業の決算は、一部の業種を除き、増益や黒字転換など業績が概ね改善している。政策の恩恵を受けやすい銘柄群を中心に買いが入り、指数は上げ幅を徐々に広げた。(亜州リサーチ編集部)
「ニューエコノミー」関連銘柄に買いが先行。ハンセン科技(テック)指数は4.6%高と他の指数をアウトパフォームした(構成30銘柄は全面高)。個別では、スマートフォン大手の小米集団(1810/HK)と動画配信プラットフォーム大手のビリビリ(9626/HK)がそろって11.3%高、インターネット専業保険で中国最大手の衆安在線財産保険(6060/HK)が8.0%高と上げが目立っている。小米については、新規事業の業績寄与が期待された。同社は12日、電気自動車(EV)のファーストモデル「SU7」を3月28日に正式発売することを明らかにしている。政策支援の動きも好感。
レストランチェーンや酒造の飲食関連も急伸。海倫司国際HD(9869/HK)が15.1%高、海底撈国際HD(6862/HK)が13.6%高、九毛九国際HD(9922/HK)が12.8%高、華潤ビールHD(291/HK)が6.3%高、百威亜太HD(1876/HK)が4.9%高で取引を終えた。火鍋チェーン最大手の海底撈に関しては、大手ブローカーの強気見通しが材料視されている。シティグループは最新リポートで、同社の経営状況が足元で改善していると指摘し、売上予測を上方修正した。
中国不動産セクターも物色される。旭輝HD(884/HK)が19.3%高、龍湖集団HD(960/HK)が14.1%高、華潤置地(1109/HK)が10.5%高、中国金茂HD(817/HK)が10.0%高で引けた。
半面、産金セクターはさえない。中国黄金国際資源(2099/HK)が5.9%、招金鉱業(1818/HK)が4.1%、山東黄金鉱業(1787/HK)が3.1%、紫金鉱業集団(2899/HK)が1.1%ずつ下落した。
一方、本土マーケットは3日ぶりに反落。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)