内外環境の不透明感が重しとなる流れ。昨夜の米株市場では、オランダの半導体装置メーカーASMLの決算下振れや業績見通しの下方修正を嫌気し、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は5.3%安と急落した。内部的には、指標発表が気がかり。中国では今週18日(日本時間11時ごろ)、各種経済指標(9月の小売売上高や鉱工業生産などのほか、第3四半期のGDP成長率など)が集中して報告される予定だ。注目のGDP成長率に関しては、前四半期(4.7%)から減速するとの見方がコンセンサスとなっている。これまでに公表された9月の物価統計や貿易統計は予想を下回り、デフレや景気鈍化が懸念される内容だった。
ただ、下値は限定的。中国当局の景気支援スタンスが支えだ。住宅都市農村建設部は17日、財政部と中国人民銀行(中央銀行)の当局者と共に会見を開く。低迷する不動産業界を支援する方針を示す見込みだ。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、オンライン医療の京東健康(6618/HK)とマカオ・カジノの銀河娯楽集団(27/HK)がそろって4.1%安、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が3.9%安と下げが目立った。
セクター別では、半導体が安い。
消費セクターもさえない。免税店の中国旅遊集団中免(1880/HK)が5.6%安、外食の百勝中国HD(9987/HK)が3.1%安、スポーツ用品の安踏体育用品(2020/HK)と飲料の農夫山泉(9633/HK)、粉ミルクの中国飛鶴(6186/HK)がそろって2.5%安、家電の海爾智家(6690/HK)が1.9%安で引けた。
半面、中国不動産セクターは急伸。融創中国HD(1918/HK)が40.0%、広州富力地産(2777/HK)が32.7%、中国奥園集団(3883/HK)が24.0%、旭輝(884/HK)が18.4%ずつ上昇した。
一方、本土マーケットは小反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.05%高の3202.95ポイントで取引を終了した。不動産株が高い。銀行株、資源株、インフラ関連株、公益株なども買われた。半面、ハイテク株は安い。消費関連株、医薬株も売られた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)