陜西省渭南市で山を「緑化」するために緑色のペンキを山肌に塗り、現地資源局の主任が「インターネットで検索した国内最先端のやり方」と発言したことに対し、中国国営通信の新華社は3日、「このような程度の低いやり方はすぐに露見するものであり、現地の人民も見ているのだ。人民とともに、まじめに仕事をしなければならない」と批判した。


 緑色のペンキで「緑化」された山肌は、元・採石場だった場所だ。資源局主任が語ったように、インターネットでペンキでの緑化を検索すると、関連情報が数多く存在することが分かる。最近の例だけを見ても、雲南省や広東省、福建省でも同じような事例があったことが分かった。

 資源局主任はインターネットで検索して情報を得たことを白状したが、記事では、「ペンキで緑化することに対する人びとの批判は目にしなかったのだろうか?」と疑問を呈した。続けて、インターネットから良い事例を学ぶことはすばらしいが、間違った経験を学んでしまうことに対して警鐘を鳴らした。

 続けて、「専門家どころか、常識のある人であれば、ペンキでの緑化がデタラメな方法であることがすぐに分かるはずだ」とし、緑化効果がないばかりか、環境にとっても良くない方法だと指摘。

 さらに、「なぜこのようなデタラメな方法が広く採用され、先進的方法になってしまったのだろうか」と疑問を呈し、その理由を推測。記事では、ペンキでの緑化が広まった理由として、「もっとも簡単で、もっとも経済的、さらに往々にして効果があったから」と指摘、上級部門の衛星からの検査をクリアしてしまったことで、「先進的」となってしまったのだろうと推測した。(編集担当:畠山栄)

【関連記事・情報】
雲南:ペンキ塗って「山を緑化」に非難・失笑・落胆(2007/02/13)
「緑化のため、墓石にペンキ塗れ」…雲南、村の幹部が命令(2010/07/22)
ペンキで緑化の動機は「風水」、林業局は責任放棄(2007/02/15)
【中国ブログ】「感動を与えてくれた」砂漠で植樹活動を行う日本人(2010/08/14)
内モンゴル:環境保護区に豪華ゴルフ場、貴重な植物「根こそぎ」(2010/04/08)
編集部おすすめ