同大学文化産業研究院の葉朗教授は7日、第9回中国文化産業新年フォーラム開会式のスピーチで、「中国経済が発展し、人々が徐々に豊かになってきた。一部の人は一夜にして巨額の富を手に入れたが、モラルの素養は一夜では高まらない」と述べた。
そして「社会において少数の人が、高級車や宝石などぜいたく品を買いあさり、自分が金持ちであることを見せびらかすのに躍起になっているのを見かける。このような現象は、国際社会の尊敬を勝ち取るものではない」とした。
豊かな「小康社会」の全面実現には国民性の改善と向上が不可欠であるとの認識を示し、「かつて魯迅が提起したことが、依然として現実性と緊迫性を持っている。物的生活が豊かになっても、高度精神への追求がなければ、国に大きな前途は開けない。『人心の危機』の出現は、非常に危険だ」と語った。
葉教授はさらに「文化強国となるためには、学校教育、ニュースメディア、文芸活動を通じて健全な文化環境を作り上げることが必要だ。このような文化環境が人々に教養と品格を植え付けるのだ」と論じ、中国の伝統文化を新たな時代と結び付け、現代生活に溶け込ませていくことを提起した。(編集担当:柳川俊之)