評論は冒頭、「新型地溝油」の登場が「地溝油」に対する認識を打ち破るとともに、「地溝油」現象の深刻さ、とりわけ監督管理上で重大な試練をもたらしたと論じた。「新型地溝油」の特徴として、原料の豊富さに加えて飼育業者や食肉処理場から病死家畜や廃棄物を低コストで受け取ることができる点を挙げ「原料からの監督管理がより難しくなった」とした。
また、現状の食品安全管理体制が、工商部門による流通管理、食品薬品部門による飲食管理にとどまっていることを指摘したうえで、「食品安全の根源のコントロールで、重大な欠陥が」あるとした。そして、摘発は喜ばしいことだが「警察が摘発しなければ食品安全リスクが浮き彫りにならず、当局による監督管理の甘さは憂慮すべきこと」と論じた。
最後に、国外ではどの鶏がどの鶏卵を生んだが探し当てられる一方で、国内では「新型地溝油」が出回るのは「監督手段の差、監督態度の差である」とし、「地面油」の悪夢を食い止めるには「やはり監督管理部門による明確な回答が必要なのだ」と訴えた。(編集担当:柳川俊之)