中国メディア・環球時報は16日、「日中両国はお互いの『鏡』となることができる」とする、香港のジャーナリスト・邱立本氏による評論が香港メディアに掲載されたと報じた。

 記事は、香港誌・亜州週刊に掲載された記事として、邱氏の評論を紹介。
日本と中国は本来、長きにわたり互いに学び合う「鏡」どうしであったものの、この約100年近いやり取りの中で恩讐が入り混じるようになってしまい、往々にしてお互いを正面から見つめることができなくなる状況に陥ったとした。

 そのうえで、日本は「職人気質」という言葉に表される極致を求める精神という強みを、中国は高い柔軟性と、「とりあえずやってみる」精神に基づく大きな原動力という優位性を持っており、それぞれ互いに不足している部分であると伝えた。

 また、中国は近年「日本人を羨ましがらせる」ほどのイノベーション成果をあげているとし、モバイル決済の爆発的な普及や、今や世界一の規模を誇る高速鉄道、5Gネットワーク技術、ブロックチェーンなどを例に挙げる一方で、「日本はこれまで一貫して、中国の足りない部分を照らし出してきた」と指摘。マネジメントの細やかさ、人への思いやり、さらには、医療や高齢者介護といった部分においても、中国にないものを日本が持っているとした。

 さらに、日本は基礎教育や道徳教育にも優れており、綿密な社会ネットワークを構築しつつ、プライバシーへの配慮も進んでいると紹介した。

 記事は最後に、日本と中国にはすでに1000年を超える「縁」を繋いできたとしたうえで、「互いに生命のかけらを交換する中でこそ、両国のイノベーション能力が高まっていく。そして、未来に向けた新たなビジョンが見え、新たな自分を発見することもできるのだ」と結んでいる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)


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