中国メディア・東方網は28日、新型コロナウイルスの感染拡大が、中国の市民の間に「断捨離」の概念を一層浸透させる契機になったとする文章を掲載した。

 文章は「断捨離」について、要らない物、適さない物、不快なものを思い切って捨て去り、これらへの未練を断ち切るという概念であると紹介。
物や心を整理することで晴れ晴れとした気持ちになり、独立した、自由な生活を手に入れようとするものだとした。

 そして、「断捨離」発祥の地である日本では以前より盛んで、数年前に中国人が「爆買い」に勤しんでいた時分にも、日本人はすでに「断捨離」に取り組んでいたと説明。高度成長から安定成長へと向かい、「爆買い」ブームが下火になる中で中国でも心の豊かさを求めて「断捨離」する人が増えていると伝えた。

 文章の作者は、新型コロナウイルスの感染拡大が中国人を一層「断捨離」の思考へと導きつつあると見ている。「以前に比べ、中国人の消費はより理性的になり、物に対するニーズについても個性が見られるようになった」とのことだ。

 作者はそのうえで、新型コロナによって外出が制限されていた時期は「1日三食、適度な運動で免疫力を高めるとともに、要らない物を捨て、古い物を合理的に利用する。これが自分のライフスタイルだった」と紹介。また、多くの中国人がこの期間中に、料理に夢中になる、本を読みふける、在宅フィットネスにハマる、新たな学び事を始めるなど、物豊かさではなく精神的な豊かさを求める活動をしてきたと伝えた。

 そして「みんな、それぞれの活動の中で楽しみや充実を得るとともに、人間が生きていくうえで何が最も大切かに気づいたようだ」とし、要らないものを捨て、物欲をコントロールするとともに、必要な物についても実用性や品質、数量を十分に考慮し「爆買い」しない習慣が生まれ始めたとの見方を示した。

 文章は、日本で生まれた「断捨離」の概念が中国人の心にも影響を与えている理由について「それが、単に要らない物を捨てるということだけではなく、自身の心をいったん整理しようという内的な欲求によるものだからだ」と論じている。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)


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