中国では都市部を中心に、多くの学校が「グラウンド」にウレタン素材などのタータントラックを採用しており、昔ながらの土のグランドはほとんど見なくなった。しかし、日本の学校では一部を除けばまだ砂の混じった土のグランドが多い。
中国の動画ポータルサイト・西瓜視頻はこのほど、日本の学校のグランドが「土」を採用している理由について分析する動画を配信した。

 1つ目の理由は「経済的な理由」だと紹介。日本の教育予算は税金で成り立っており、予算には限りがあると指摘した。タータントラックにする場合は明確な規定があり、かなりのコストがかかるため、多くの日本人は「そこまでぜいたくする必要はない」と考えるのだと主張した。そのうえ、タータントラックは先進的とはいえ、人工的なもので有害な物質も出るため体にあまり良くないことも関係あるだろうと論じた。

 2つ目の理由は「日本は国土が小さいこと」で、グランドの大きさには限りがあり、タータントラックにしてしまうとほかの用途に使えなくなると分析。土ならば用途が広く、白線を引けばさまざまなスポーツに利用できる便利さがあるとしている。また、土といっても専用の土を使用しており、水はけがよく、ある程度の弾力もあって怪我の防止にもなっていると土の利点を強調した。さらに3つ目の理由として「日本の教育理念」が関係していると分析。日本は子どもが自然に親しむことを理念としているため、土の方が自然に親しめると考えていると説明した。

 砂の混じった土のグラウンドは、冬の風が強い時期は砂が舞い上がりやすく、大雨の後にはすぐに使えないなどの欠点もあるが、動画が指摘するように多くの利点があるといえるだろう。動画に寄せられたコメントを見ると、「日本の学校に賛同する。
中国の学校のグラウンドは汚染が問題になっているし、老朽化も早い。日本の方法はお金の節約になって子どもを保護することになる」、「自然そのものが一番いい」、「土の方がエコであって遅れているわけではない」などがあり、日本の方法を支持する意見が多かった。日本の方法はむしろ進んでいると言えるのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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