和牛の美味しさは世界的に有名であり、中国でも神戸牛などは高級牛肉として広く認知されている。中国メディアの億邦動力は22日、日本の肉用牛の歴史は非常に浅いにもかかわらず、「なぜ日本は世界で最も高価で、最も美味しい牛肉を生み出すことができたのか」と問いかける記事を掲載した。


 日本は歴史上、獣肉食が長い間禁忌されてきた歴史がある。獣肉や牛をはじめとする畜肉が広く食べられるようになったのは明治以降のことだ。記事は、世界には多種多様な牛肉が存在することを紹介する一方、和牛は味とブランドの点で「神話を創造した」と強調。和牛の美味しさは群を抜いており、価格も高いにもかかわらず、和牛は世界の美食家たちが求めてやまない高級食材としての地位を確立したことを強調した。

 続けて、日本の肉用牛の歴史は世界的に見れば浅いにもかかわらず、和牛が比較的短期間で世界に知られる高級食材になったのはなぜなのかと問いかけ、その要因の1つに「飼育方法」があると紹介した。

 日本の和牛繁殖農家は、優れた肉質を持つ牛を育てるために様々な努力を重ねているとし、たとえば飼育においては牛に一定の活動スペースを確保し、牛舎は毎日清掃し、適切に放牧するなど快適な成長環境を整えていると紹介。
また、きれいな空気のもと、上質な飼料ときれいな水を与えて育てていることを指摘した。

 さらに和牛は歩留等級と肉質等級を決める厳格な審査を通じて格付され、高い品質が確保されていると紹介。日本食肉格付協会によれば、肉質等級には「脂肪交雑」、「肉の色沢」、「肉の締まり及びきめ」、「脂肪の色沢と質」の4項目があるが、記事は「A5和牛に格付けされるためには、この4項目すべてで等級5と査定される必要がある」と説明し、こうした厳格な審査が和牛のブランド力を強める力になっているとした。

 また記事は、日本の和牛繁殖農家たちは牛をブランド化することの大切さを知っており、地域ごとのブランド化が推進されると同時に、地域間での競争も行われていると紹介。こうした日本国内における競争も和牛の品質レベルを短期間のうちに世界トップレベルに高めた要因ではないかと伝えた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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