桜はもともと中国原産の植物だと言われるが、桜という言葉から日本を連想する中国人は多いという。中国メディアの騰訊は26日、「桜が存在するのは日本だけではない」のに、「なぜ桜は日本を連想させる植物になったのか」と問いかける記事を掲載した。


 記事の中国人筆者は以前、中国のネット上で22歳から45歳までの男女100人に対して「桜といえば真っ先に何を思い浮かべるか」という簡単なアンケートを行ったところ、実に95人が「日本」と回答したそうだ。

 続けて記事は、日本旅行を好む中国の若者たちの多くが「日本旅行が好きな理由の1つに桜観賞」を挙げると紹介したほか、桜は美しくも儚い、武士道を象徴する花としても認知されていると紹介、中国ではそれだけ「桜」と「日本」が切っても切れない関係として周知されていることを強調した。

 桜は中国原産の植物であり、今や世界各地に存在する植物であるにもかかわらず、なぜ多くの中国人は桜と聞くと真っ先に日本を連想するのだろうか。記事は、西暦702年に持統天皇が桜を手植えしたという記録や、西暦812年に嵯峨天皇が桜の花見を行ったという記録が残っていることからも分かるように、日本では古くから桜が愛されてきたと紹介。こうした長い時間の積み重ねのなかで桜は日本人の側にあり、その時間のなかで構築されたきた桜にまつわる文化は「簡単には模倣できない深みがある」と指摘した。

 また、日本人は桜に親しむうえで積極的に桜の交配を行うと同時に、日本各地に植え付けを行い、さらには桜をテーマにした文学や映画などが作られるにしたがって、桜は日本を代表する植物という「ブランドイメージ」が醸成されていったと強調。
桜は日本だけにしかない植物ではないが、こうした文化的背景があるからこそ日本は「桜の観賞に国民的行事の性質を持たせることに成功し、桜は日本を代表する植物になった」のではないかと論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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